見に行ってきました!
エフゲニー・キーシンのピアノコンサート@みなとみらいホール。
巨大なパイプオルガンが荘厳なオーラを放っていてとても空気感が良いホールです。
ここのピアノの下で寝たら熟睡出来そうな気がした(笑)

そしてキーシンさん登場!
キーシンさんは特別巨大な方ではないのですが、フルコンのピアノがものすごく小さく見えた…。
弾き始めると、音が88鍵以上鳴っているような感じがして、ものすごいたくさんの音の大洪水がホールを駆け巡っていました。
指先と鍵盤が糸で繋がってるように見えて、弾いてるというより鍵盤の中に指を入れてかき混ぜながら音を出してる感じがした。
後半なんてもうピアノが虫の息。見てて思わず合掌したくなるほどにフルコンのスタインウェイが虫の息!!
音のダイナミクスが凄まじいので、強く弾く所はかなりの圧で叩かれてるのか、真ん中あたりが特にどんどん狂ってきて、
ピアノが一瞬「エ、エフゲニーさんちょっ、ちょっと3秒待って肺が爆発する」みたいな無言の声をワタシは感じた…(笑)
そして多分だけどソフトペダルをめっちゃ駆使してたと思われる。
一番後ろの席(だけど真ん中でかなり見やすかった)だから定かではないが、ペダルも精密…
そうか。ペダルもあれだけ精密に繊細に使うから”響き”を操作できるんだな…
そして一番思ったことは、ピアノなんだけどピアノの音じゃない感じがしたこと。
それはかつてハーレムで聴いた管楽器のゴスペル隊の演奏で体験した、だんだんと響きが耳の中で聴こえてきてトリップして精神が現世離れするようなあのヤバい響きと同じ響きがしました。
こういう凄まじい人たちって、努力とか訓練では得られない元々の感性が、選ばれしものなんだなと思う。

しかし、ここまでピアノをアヘアヘにしてしまうとは世界のキーシン恐るべし!!!