訳者あとがきで「英国での『読んだふり本』第一位」なんて書かれていますが、僕もずっと読まないでいて、それでいてなんとなく内容を分かっている気になっていた小説です。
僕の中では勝手にAppleの例のCMと一体化していたので、最後はドカンと体制が打破されるのだと思っていました。
でも実際の結末は、なんだか最後に悟りを開くような話でした。欲を捨てて、自由を超越した先に、心の平穏があったという感じでしょうか。色即是空という言葉も頭に浮かびました。管理社会への恐怖や強い反発を感じるか、それともむしろそこに幸福がある!?と感じるのか、何にせよ自分の心にこそ真実があります。
話に出てくる国を会社になぞらえて見ると、あまり良い会社ではないですが、近い会社も実際にありそうです。
- 何かを目指しているようで実際は現状維持だけ考えている。
- 市場シェアの小競り合いに終始する
- 目標を打ち出すも、あとでうやむやにする
- 実はバイネームで組織を牽引する人がいない
- 従業員が監視下にあり、相互監視もしている
- 組織を変えようと思うと(思うだけでも)辛い
- 上司に批判的だとパワハラを受ける
- おとなしく組織に従っている方が楽
そういう会社を中から変えるのは、かなり難しい、というかまず不可能だと思います。
ちなみに、コミックスもあるらしいです。