慌てて駐車場に向かったせいで
食材買えず…
結局コンビニへ寄ることに(笑)
くじ引きの前で、じっと立ち止まるけんちゃん。
ー嫌な予感(笑)
…と思ってたら
「あれ買ってくれたらソンジェお兄ちゃんと遊びたいな~♪」
甘えた声で、おねだりされたけど
「これは買うんじゃないよ。
くじ引きで当たらないともらえないんだよ。」
「じゃ、くじ引きする!」
張り切ったけど
けんちゃんはハズレ…
しょんぼり歩いて行く後ろ姿が可哀想で
オレは、けんちゃんに聞こえるように
「オレも、くじ引きしようっと」
って言ったら
けんちゃんが大急ぎで戻ってきた。
ガン見されて、やりにくい…(汗)
結果、当たり~♪
けんちゃんの欲しかったおもちゃを当てた…。
あー、緊張したな~(笑)
「貸してね、貸してくれるよね」
けんちゃんは大興奮。
「いや、、、あげるよ(=いらないし…)」
オレが言うと
「やったぁ!ソンジェお兄ちゃん大好き~」
けんちゃんにスゴい勢いで抱きつかれて
嬉しいんだけど
「うわっ、玉子っ、、ある、、のにっ」
…で、4こ割れて…
まぁ使うから良いんだけどね。
大満足のけんちゃんと家に戻った。
『ー宿題ちゃんとやってたか見ておいて下さい。』
ジヒョクに頼まれてたことを思い出した。
そう言えば宿題してないんじゃないかな?
けんちゃんは、と言うと…
リビングで今くじ引きで当てたおもちゃで遊ぶのに夢中。
「部屋入るよ~」
オレは、けんちゃんに一言声をかけてから入った。
「はーい」
聞いてるのか聞いてないのか、わからない返事だったけど、
とりあえず部屋に入った。
机を見て
ノートやドリルは色々あるけど…やってなかった。
やっぱり…
そして、
ふと棚の上の方見ると
オレが去年の冬けんちゃんの誕生日に渡した色鉛筆が置いてあった。
48色入りで、きっと絵を描くのが好きなけんちゃんは喜んでくれるだろうと思って
少し遅れたけどプレゼントした。
つい2週間ほど前
ジヒョクと会社の昼休みに、 ご飯を食べていた。
その時ジヒョクは
『色鉛筆』
をネットで注文していた。
「けんちゃんは絵を描くのが好きだから、すぐ使い切っちゃうし(笑)
子供だからクーピーペンシルかクレヨンが良いと思ったのに
『細い線が描けない』
とか言って色鉛筆が良いらしいんですよ。ハハハ。」
それを聞いてオレは改めて
色鉛筆買って良かった♪
と思っていた。
…なのに!
不自然なくらいキレイなケースに
もしかして使ってないんじゃないか?
と思って
開けてみると
案の定、全く使われていなかった。
オレは悲しくなって
「けんちゃん!オレがプレゼントした色鉛筆全然使ってくれてない…」
気が付くと強い口調で、けんちゃんに言っていた。
けんちゃんはビックリした顔をした後
ジヒョクの部屋に、こもってしまった。
その後
泣き声が聞こえてきて
しまった!と思ったときは遅かった。
入ろうとしたけど
入ってこないで
と言われて入れなかった。
5分後、泣き声は止んでドアを開けると
けんちゃんは寝ていた。
頬を伝う涙の跡を見ると胸が痛かった。
とりあえずジヒョクの部屋にクーラーだけ入れて
オムライスを作ることにした。
ちょうど出来上がった頃、
けんちゃんが起きてきた。
「オムライス作ったけど食べる?」
とオレが聞くと
うなずいた。
「イケるね、これ…」
けんちゃん!どこで覚えたの?その言い方(笑)
心の中でツッコミつつ
「さっきはキツく言ってゴメンね」
オレは、けんちゃんに謝った。
すると、けんちゃんは
「あのね…使わなかったんじゃないよ。使えなかったの。もったいなくて、、、」
下を向いたまま話し始めた。
「絶対値段高いと思った。だから見てるだけで嬉しくて。今まで何回も見たよ。」
けんちゃんは笑顔で話てくれた。
オレは、けんちゃんが、そんなこと考えてるなんて思わなかったし
成長してるんだと感じて驚いた。
「ありがとう」
オレは今にも泣きそうで上を向いた。
けんちゃんもオレのマネして上を向いた。
「天井には何もないよ」
「うん、そうだね」
けんちゃんのセリフに笑いそうになって涙が止まった。
「夏休みの宿題…あるんだろ?
オレ見てるから今から、やる?」
そう言うと
「うん…あっ!絵日記書く~♪」
けんちゃんは楽しそうに机に向かい
48色の色鉛筆のケースを開けた。
おしまい
Android携帯からの投稿