あれから忙しい日が続いて、あっという間に週末になった。
後輩から告白されたものの返事を待ってもらっている。
NOと言うには惜しいけどYESと言うには物足りない相手…
今日は少し遅くなっても、やり終えたい仕事があったから後輩には先に帰ってもらった。
会社を出ると門の前に見たことのある長身の男性が立っていた。
ユナクさん!
私はビックリした。
ユナクさんは
「この間は失礼しました。弟のように可愛がってる奴なんで、つい熱くなって…申し訳なくて、お詫びに来ました」
と深々と頭を下げられた。
「いいえ、そんな…わざわざ来てもらって、ありがとうございました」
私も頭を下げて帰ろうとした。
すると、ふと肩を触られた。
「え?」
私は思わず立ち止まった。
「肩にゴミが…」
ユナクさんは一瞬気まずそうな顔をしながら
「あの…それでですね、もし良かったら、この間のお詫びに、ご飯でもどうですか?」
(そこまで言われると、もしかしてユナクさんって、ただ女の人と遊びたいだけなのかな?)
なんて不安が、よぎる。
「僕は彼女いますから大丈夫ですよ」
笑顔でユナクさんが言った。
「どうして…?!」
私の心を見透かされたようでドキッとした。
「ふふっ、今そんな反応してたから」
ユナクさんは優しい顔で答えた。
「でも私はユナクさんのこと、よく知らないですから…」
私は何とか、この場を離れたかった。
「だから今から一緒に、ご飯行くんですよ…ね、僕のことは何でも聞いてもらって良いですから」
「何でもって…」
私は思わず吹き出してしました。
ユナクさんは悪い人では、なさそうだ。
お腹も空いていたし一緒に、ご飯に行くことにした。
つづく
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