子どもは発達が著しいので、鉄欠乏性貧血になりやすいです。

 

特に親も貧血だと、子どもも貧血の可能性が高いかと。


でも、採血する機会もないので、なかなかみつからないのが事実。

 

私も乳児健診の時には必ず、ある部分をチェックして、貧血がないかどうか診ます。

1. まず、鉄欠乏性貧血とは

鉄は赤血球中のヘモグロビンの材料で、酸素を全身に運ぶ役割を担います。
鉄が不足するとヘモグロビンが作れなくなり、血液の酸素運搬能力が低下します。
これが鉄欠乏性貧血(Iron Deficiency Anemia: IDA)です。

2. なぜ子どもに多いのか

  • 成長期は血液量が急増し、鉄の需要が高まる

  • 偏食や少食で鉄摂取量が不足しやすい

  • 消化管からの吸収効率が低い(成人よりも未熟)

特に6か月〜2歳は母乳やミルクから離乳食に移行する時期で、鉄が不足しやすく「鉄欠乏症」のピークといわれます。

3. 主な症状(小児)

  • 顔色が悪い、青白い

  • 疲れやすい、活動性が低い

  • 集中力・学習意欲の低下

  • 爪が割れやすい、スプーン状爪(匙状爪)

  • 氷や冷たい物を好む(異食症)

  • 発達の遅れや情緒の不安定

📚 参考文献
Lozoff B et al., Am J Clin Nutr, 2006 — 幼児期の鉄欠乏は学習能力や情緒発達に影響する可能性を報告。

4. 診断

まぶたの裏をチェックします。白いと貧血です。

 

 

血液検査で以下を確認します:

  • ヘモグロビン(Hb):低値

  • ヘマトクリット(Hct):低値

  • 血清鉄(Fe):低値

  • フェリチン:低値(体内の鉄貯蔵量を反映)

  • MCV(平均赤血球容積):小球性低色素性

5. 原因

  • 摂取不足:肉・魚・卵・豆類不足

  • 吸収障害:小腸疾患、グルテン不耐症 など

  • 出血:月経過多、消化管出血

6. 治療

  • 食事療法:ヘム鉄(動物性:赤身肉、魚、レバー)を中心に摂取
     非ヘム鉄(植物性)もビタミンCと一緒に取ると吸収率UP。 
     茶葉やコーヒーに含まれるタンニンは鉄と結合するため、腸で吸収されにくくなります。

  • 鉄剤内服:医師が必要と判断した場合
     (小児では1日3〜6mg/kgの鉄投与が目安)
     腸内環境が悪い時(便秘など)は、鉄剤投与によってカンジダが増殖するので注意が必要。

  • 原因となる疾患の治療

7. 家庭での鉄補給例

  • 主食:玄米(ずっとはオススメしない)、雑穀米

  • タンパク源:赤身魚、レバー、牛赤身肉

  • 海藻類:ひじき、あおさ

  • ビタミンC源:ブロッコリー、柑橘類

8. まとめ

鉄欠乏性貧血は、見た目だけでは気づきにくいですが、放置すると学習・行動・発達に影響します。
疲れやすさ、顔色の悪さ、集中力の低下があれば、早めに医療機関で血液検査を受けてみましょう。


当院では怪しい子は採血します。その後の発達や行動など、少しでも良くなっていただきたいので!


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