「んと、聞き間違えかな?職業。
もっかい言ってくれへん??」


「だから、
お花屋さんやって~。」


「あー、そうかそうか、花屋さんかぁー
やっぱりぃー??










って何でやねん!!」


バシコーンと机を叩き、立ち上がるクマ五郎。
あいちゃんは「へ?」とクマ五郎を見上げた。


「花屋さんが何しに来んねん!
魔王の城花まみれにしてどないすんのじゃい!



「やる気は負けません!」


「いや、やる気がどうのこうのちゃうねんかぁ…
はぁ…
まぁええわ。
何でこのクエスト受けたんや?」


ボリボリと頭をかきながら聞くクマ五郎。
すると、どこからともなくあいちゃんがバラの花を出してきた。


「僕となっでーの結婚指輪を買うためでーす☆
な、なっでー♪」


あいちゃんがなっでーに向けて花を差し出す。
しかしなっでーは携帯をいじり、完全無視。
その様子を見たあいちゃんはガーンとショックを受け、座り込んだ。


「はい次!!」


「うち、れー子。
My楽器はクラ。
職業………


ツンデレ。」


その場にいたあいちゃん以外の全員が、
れー子の職業を聞いて固まる。


「いや、ツンデレて職業ちゃう…」
「職業です。」


間髪入れずにれー子が返す。
見ると彼女の顔は真っ赤だ。


「うぅ、何か嫌な予感してきた…
次!!」


「はぃっ!!
ウチはあー子です!!
My楽器はクラ!!
職業はペットショップの店員!!

ちなみにこの子はウチの相棒、子リスの苺ミルク!!

お金を貯めるためにこのクエスト受けました☆
よろしくお願いしま、いてっっ」


最後が途切れたのは、
あー子が頭を下げすぎて机に当たってしまったから。

また、普通の職業来た…。
魔法使いとかおらんのか!


心の中でシャウトするクマ五郎。
しかし半分希望の光は消えていた。


「次ィ…。」


だんだんクマ五郎の声に元気すらも消えてくる。


「はっあーい☆
次は嵐狂愛、あらしです☆
My楽器はサックス☆
職業は追っかけ♪

櫻井翔くん担当で、好きな色はもちろん赤でぇーす☆

このクエストを受けた理由はコンサート代が足りないのと、
もしかしたら翔ちゃんに逢えるかもって思ったからでーす☆」


嵐のウチワを持ち、
キャイキャイ言うあらし。


ガクッとクマ五郎がうなだれた。
追っかけ…
それも職業やない!!


「次。」


「たむーにょです。
My楽器はホルン。
職業はキャビンアテンダント兼医者です。」


おっ、とクマ五郎の目に希望の光が灯る。
キャビンアテンダントは余計だが医者だということで少し安心できた。


「そして、こっちはあたしのペットのメガネ。
この子のMy楽器はペットです。
犬ですが二足歩行ができ、ペットも吹けます。」


ピョン、とメガネがたむーにょの肩から飛び降り、机の上に乗った。
そしてクマ五郎を見る。


「??」


「ケッ。」


メガネが一切可愛くない声をだし、
バカにしたような顔をした。


「なぁ、たむーにょ。」


「はい??」


「そいつ…メガネやっけ?






…殺っていい??」


クマ五郎の全身から黒いオーラが出てきた。


「いや何で!?」


「ムカつくから。」


「いやいやいや、そこで「うんいいよ」って言う飼い主いいひんよ??」


慌ててメガネをかばうたむーにょ。


「しゃーない、オレもそんな鬼やないし許したろ。
次その声と顔したら絶対殺る。」


「殺らせねーよ!!??」


たむーにょがどこかの芸人のように言った。


「次ッッ!!」


「なっでーですっ!!
My楽器はチューバ!!
ん??テューバ??
まぁいいや、職業は旅芸人!!
と言っても旅はしたことありません!!」


バカが来た…。

ん??と、クマ五郎はなっでーの肩を見た。
きれーいな曲線…というか崖。
この肩は…


「ちなみに、なっでーの名前の由来はなで肩だからだそうです、
作者出てこい。」


「つ…次!!」


「まるどんだどんモグモグ
My楽器モグはパーカッモグション。」


「いやアンタ何食べてんの?」


「牛丼だどん。
まるどんの好物は
汁だくだくネギだくだく
肉多めライス少な目の牛丼だどん。」


じゃーんと食べかけの牛丼をクマ五郎に見せるまるどん。
クマ五郎は反応に困る。


「とりあえず、職業を。」


「牛丼屋さんの店員だどん!!」


その言葉にため息をついた。
また店員かよ…。


「次でオレ抜いて最後?
どうぞ。」


「はい。
My楽器はパーカッション、職業は絵描きのでぃーぷです。」


まとまったセリフ。
おぉ、とクマ五郎は真面目な人に会えて少し感激した。
そして自分の番が来たことに気付き、立ち上がった。


「んー、最後はオレか。
オレはクマ五郎。
My楽器はトロンボーンで職業は兵士。
魔王退治頑張りましょう!

乾杯~!!」


いきなりの乾杯の音頭にみんなが慌てて自分の前に置いてあったサイダーを持ち上げ、チンッと綺麗な音を響かせあった。


その時。


ドガシャアアアアアン!!



「キャアアアアアアアッッ」