台風シーズンになり、TNRの為の捕獲が天候に大きく左右されるように。
私達、遠方の病院へ搬送するのでチャンスが限られています。
金曜日午後から土曜早朝までの限られた時間。
(金曜午前中から日曜午前中まで捕獲器に置いたままは避けたいのです)
なので、なるべく捕まえられる時には多く捕まえたい。
今回も金曜日中から世界のあっちゃんとTPさんが捕獲やら新規で相談のあった場所の下見やら出向いてくれました
新規の場所はなかなか複雑な状況
餌やりをしているのは相談者さんではない。
相談者さんが業務で関係している方が餌やりをし、猫が増えている。
見兼ねて子猫1匹を保護、譲渡とTNR2匹
ここまでやってみたものの、大変すぎてこれ以上は無理
市に相談して、此方に繋がりました。
個人情報などの兼ね合いもあり、詳しくは書きませんがTPさんから送られてきた”エサ”の画像がこれ。
人間の食べ物(お弁当)の残りがチリトリの上に
聞いた話では手術済が2匹に未手術が5匹の成猫が7匹は居るはず。
それでいて、餌がこれ。
事前に写真や動画を頂いており、それを見る限りは気にならなかったのですが、TPさんが言うにはガリガリ
相談者の方が、餌を補充しているそうです。
餌やりご本人は事情が有り、動くのもやっとのようで…それなのに、餌やりするって
未手術の5匹、纏めて捕獲したくて次回に回す事にしていました。
ところがイマイチ、捕獲率が良くなく。
夜になって、前回からの場所で狙っていたコが1匹捕獲出来たのみ。
BCS2 輸液200ml
大きくて重かったのですが、骨格からしてもっとお肉が有っても良いサイズの茶トラくん。
同じ場所に世界のあっちゃんが捕獲器を設置し、別のこれまた前からの場所に新入りがって事でそこにも設置。
今回もベテランスーパーボラさんの所からの帰りにTPさんが発見しちゃった場所で捕獲。
BCS2 輸液200ml 堕胎
此方の黒白ちゃん、4月に子猫4匹出産。
病院でも”子猫かと思ったら妊娠してる!”と言われたくらい小柄。
子猫どころか、少なくとも2回目の妊娠です
産まさずに済んで本当に良かった。
実は子猫4匹の中にもが居るそうで…次回はその子猫達もTNR予定です。
そして夜も更けてまいりまして…あっと言う間に朝5時。
個人宅敷地内に設置してある捕獲器をチェックに行く前に、夏休み中、どうしても捕まえられなかった子猫達の元に。
子猫は1匹も見付けられず、相変わらず、母猫は私の車を見ただけで猛ダッシュで消える
置き餌は場所が増えている。
これはもう、可哀想だけれど餌やりの協力も得られないし、子猫たちは保護対象から外すしかない。
生きていれば、大きくなるのを待ってTNR。
”全部連れて行かれると…”って連れて行かれずに済んで良かったね
これで満足ですかね…餌やりの方。
そこから世界のあっちゃんが設置した捕獲器を見に行くと…2週前にTNRした三毛が捕まっていて
いつから入っていたのか、可哀想に…すぐ出してやる。
何か視線を感じて、振り返ると植え込みの下に黒猫が
黒猫が居るなんて、聞いてないぞー。
三毛が捕まっていたのを見ていた黒猫、入らないだろうなあ…と思いつつ捕獲器を置くと…
即捕獲
BCS1.5 輸液200ml
見た目から細かった黒猫くん。
術後の吐しゃ物は・・・
ドライフードなんか全く見当たらない、羽やら足やら虫のパーツしか確認できない
気にならない方は拡大して見てみて下さい
この2匹を捕獲した場所。
手術もせずに高齢女性が餌やりをするのみ。
猫の数も把握できていない。
ご近所さんは迷惑しているけれど、ご近所付き合いもあるし、自分も迷惑かけているし(植木がはみ出している等)言えないって。
こういうの聞くと思うのは、”お互い迷惑かけないようにすれば良いんじゃ?”
違うの
それで解決、人も猫も皆、今よりは幸せやん
現時点で3匹。
世界のあっちゃんとTPさんと連絡を取り、世界のあっちゃんは昨日設置しているもう一か所へ。
TPさんと私は前倒しする事にして、チリトリの餌やり宅へ。
チリトリさんの所、よくよく聞くと元はチリトリさんが増やしたのではないそうで。
すぐ近くの方が増やしたのだという事。
ではそのすぐ近くの方、Gさんとしましょうか。
それではGさんの所へ行ってみましょう…と向かった、ここからがちょっと一筋縄ではいかぬ世界で
朝早いと言うのにちょうど、家の前にどこからか自転車で帰宅した高齢女性。
雉トラ1匹と戯れているので、餌やりに違いない。
”すみませーん、ちょっと猫の事でお話が・・・”
と声を掛けただけで
”〇*▲XX◇でパニックよ!”
文字数が勿体ないので、纏めますが(パニックよ!だけは書きたかった)
・みんなから文句を言われている
・市役所は何もしてくれない
・言われたって何もできない
・猫は外に2匹
・家の中にも居るけど外に出ない
・子猫は生まれても未熟児で死ぬ(から増えないよ)
兎に角、何を仰っているのかよく分からない。
お世辞にも身なりが良いとは言えず、お家も所謂ゴミ屋敷。(屋敷というより小屋に近い)
吐き出し窓の向こうはカーテンではなくブルーシートが吊るされている
外階段があるのだけど、その上は床が抜けている箇所も。
(私が踏んだら、多分、落ちる・・・)
家の周りは猫の尿臭で自称、”鼻が利かない”TPさんでも臭い、臭い言うレベル
とてもじゃないけど、外猫2匹くらいでこんなニオイにならんだろ・・・
市役所やら何やら、近所からやら文句を言われるけど、手術なんて無理だというので、
”じゃ、こっちで手術しますから、手術はして良いですか?”
と聞いたら
満面の笑みで、そう・・・懐かしのこの方のようなポーズを取って
とのお返事。
え、な、何、そのポージングとさっきまでの険しい表情から打って変わってのその笑みは
となれば、気が変わらないうちにさっさと捕獲するぞ。
さっきからウロウロしている雉トラがで子供産んでるというのだから、まずこのコから。
猫がGさんに付き纏って捕獲出来ないから、中へ入っていてねとお願い。
文字で書くと簡単ですが、入ってもらうのにも相当、大変でした。
同時進行で、チリトリさんの所に猫が現れたというのでTPさんは其方で捕獲作業。
世界のあっちゃんの所は、新顔が出てくるわ、皆、捕獲器に入らない(横で寛いでいる)との連絡。
少々、苦労しましたがGさんの所で2匹捕獲。
BCS1.5 輸液200ml コンベニア
FVR 外傷2か所 コンベニア
雉トラちゃんは耳の付け根がこの時期よくある蚊のアレルギーで掻き壊し。
そして、口元に怪我があり縫合。
モノクロにしましたが、穴が開いているの分かりますか。
この傷、毛を刈る前はもう治っているんじゃと獣医師に言われた傷でしたが、よく見てみたら結構酷くて。
縫わなきゃダメですね・・・となりました。
白雉くんも、捕獲した時点で傷が2か所。
黄色い鼻汁垂らして酷い風邪っ引き
2匹ともGさんにはとても懐いている様子で、抱っこまでしていた。
傷に気が付かなかったのか・・・とも思ったけど、気付いたところで何もしないよね。
今回、捕獲出来て良かったと思うしかない。
堕胎 輸液200ml
TPさんもチリトリさんの所で黒白ターゲットちゃんを見事に捕獲。
こちらはもう大きな堕胎となりました。
後回しにする予定が、他所で捕まらなくて前倒しにしたお陰で産まさずに済みました。
このコも耳の所が蚊のアレルギー
話が前後してしまいますが、Gさんの所はどんな風に餌やりしているのか分かりませんが、これ・・・
某SNSで、土と言われたこれ。
私は置き餌の化石・・・と言っていますが。
恐らく、置きっ放しの餌に蟻が集まり、蟻が砂で隠す行動をとって、餌は無くなったか中で傷んだままなのかなと。
餌しかやれないのなら、そしてその餌ですらろくに与えられない、片付けられないと言うのなら。
餌やりなんて一切やめてしまって欲しい。
猫が餓死するじゃないかって言うのをたまに見ますが。
自由に外へ出られない、密室に放置されて餌抜きなのと違い、外に居る野良猫なら餌を求めて移動します。
もしかしたら、もっと良い場所を見つけ、更にひょっとしたら保護される可能性だってあります。
(稀だとは思いますが・・・)
これまた前後しますが、捕獲中にGさんのお隣さんと話す事が出来ました。
お隣さん、糞尿で物凄く迷惑をしている。
Gさんとはまた別の、餌だけやって増やしている家がすぐそこにある。
何度も何度も民生委員を通じて、市役所にクレームをいれている。
Gさんとは会話にならない、ちょっとアレだから。
家の中には10匹は居ると思う。
10匹ですって??
でもTPさんがGさんの難解な話から察するに、言っている事が本当なら2~3匹のはずとの事。
このGさんが意思疎通が難しい事はチリトリさんの所でも言われておりまして。
後日、この地区の民生委員さんに連絡を取ろうとしたのですが、電話がつながらない。
世界のあっちゃんも市の担当に問い合わせをしたけれど、昨年、保健所職員と市職員で訪問したものの無駄だったそう。
個人情報なので、家族構成や家の中の猫の事は言えないとの事。
実はお隣さんが私に教えてくれた家族構成とGさん本人が言っていた家族が異なるんですよねぇ・・・謎。
ま、家族構成は良いとしても、家の中の猫の事も個人情報なのねぇ・・・。
それでいて、行政は昨年、訪問しただけなのか
そりゃ、Gさん本人よりもお隣さんの方が、”市は何もしてくれない”って言いたくなるんじゃないかなぁ。
って事で、6匹のTNRで8月は終わりました。
今週も引き続き、此方でTNR予定です。
今、世界のあっちゃんとTPさんが別の餌やり宅を探して話が出来ないかと行ってくれているところです。
餌やり、話の分かる人だと良いのだけど・・・
もう意思疎通が図れない方は勘弁。
(余談ですが、世界のあっちゃんはGさんと話をした際、無限ループから抜けるのに1時間かかった・・・とLINEしてきました)
遅くなりましたが、7月の収支報告です
自分たちで言うのもなんですが、派手な事はせず、地道にコツコツと捕獲をしていく上で、知り合った方々から、思いがけず高額のご寄付を頂きました。
”こんなに頂けないので返します”
と申し出たのですが、どうか受け取って下さいとの事
お陰様で、行政枠チケットが使えない、他市の現場の猫たちにも十分な医療を施す事が出来ます
また、7月はSNS上でのお付き合いで、お顔も拝見した事のない方、大昔にTNRをお手伝いした方々、ろくに力になってあげられてもいないのに、迷子猫の飼い主さんからもご寄付を頂きました。
心よりお礼申し上げます。
皆さんが、飼い主の居ない猫に寄せて頂いたお気持ち、一銭も無駄にする事なく活用させて頂きます