次のおすすめは

「恋文の技術」(ポプラ社)

四畳半世界旅行代理店


タイトルからはよく内容がつかめませんが、読んでみると
なにこれ面白い。ちょうおもしろい!!
となりました。いや、超面白いのです。こんなに面白いと思わなかった。不覚。


大学院の成績のあんまりさ故に能登の実験所にとばされた院生くんが、筆一本で世界を掌握するという野望(実験所に嫌気がさしたので憂さ晴らし)のため「文通修行」と題して知人や家族に手紙を送ります。

その手紙の内容がまるまるこの本の内容なのですが、主人公の手紙から相手の返事の内容がすごく窺える。笑える。

文通相手は恋人の胸元ばかり気にしてしまうことを相談してくる友人、自分がオモチロければなんでもよい先輩、家庭教師の元教え子、鋭く本質をつく妹など、これまた個性が奔放なキャストです。


女王様のような先輩にイジられた仕返しのため主人公がパソコンを奪っていくのですが、能登に帰ると自分のパソコンもない。しかもパソコンをとられてより困るのは自分のほうという。

痛快な先輩が最高です。

波乱の文通修行の末になにか得るものがあったのかは分かりませんが、「文通っていいなあ」と思いました。
意味のないことを一緒に分かち合える人々がいる主人公は、なんやかんやで幸せ者ですね。

有名な文学作品のフレーズがちらほら使われており、それがまた気が抜けていて面白い。

ぜひ読んでほしい作品です。