朝ご飯を食べながら全米オープン最終ラウンドを見ていた。
優勝したのは全く知らない選手。私が知らないだけかも知れないが、他の上位の選手に比べればあきらかに知名度が低い。
優勝した瞬間も、「え?だれ?」って感じ。で、顔のアップを見てやっと「ああ。」と思った。
第何ホールだったか忘れたが、この選手、セカンドを打った瞬間、微笑んでいたのだ。
見ていた私は、少なからず驚いた。そのホールは(というか「も」というか)、グリーンの際際までバンカーが迫り、またいやなところにカップが切ってあった。事実彼の前に打った選手は、これまた超むずかしそうなバンカーに突っ込んでいた。にもかかわらず彼は打った瞬間に微笑んでいたのだ。果たして、そのショットはバンカー手前の、絶妙なところにとまった。
そのことを彼は打った瞬間に分かっていたのだろうか?
なぜ彼が微笑んだかはもちろん分からないし、その時点では彼がどの辺りのポジションにいたのかも知らなかったので
「ああ、この選手なりにゾーンに入っている感じがしたんだろうな」
と、誠に失礼な感想を持ったのである。
それが優勝。もしかしたら、彼は微笑んだ瞬間に既にこうなることを予感していたのかも知れない。