贅沢・・・ | 北浜で暮らす主婦のブログ

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ブログのタイトルを「あしたはどんな日?」から変更しました。

大阪・北浜&堺筋本町をうろうろしています。

 今日は京都の呉服屋の紬フェアを見に行ってきた。友人の友人がそこに勤めており、「見るだけでもいいから」と言っていただいので、のこのこ付いて行ったのだ。昔から着物は大好き。人が着ているのを見る分には「久保田一竹」などの華やかものもいいが、自分が着る方では地味好み粋好みで、しかも「おしゃれ着」が好きなので、「紬」と聞けば一も二もなく、といった感じだ。


 しかし、そこは京都の老舗。置いてある着物の豪勢なこと。そして、凄いことに2800万円の反物も見せてもらった。さすがによかった。でも、2800万って・・・。マンション買えるやん。そしてもっと驚いたのは2日前に「5000万円」の着物が売れたというのだ。どんな着物なんだろう。どんな人が買ったんだろう。まだまだ豪快話はあるんだなあ。


 そんな中で、私が羽織らせていただいた着物は小売価格250万円!!!帯は38万円。すごかった・・・。馬子にも衣装とはこのことで、ベテランの販売員さんの見立てた帯揚げ帯締めを合わせるとまるで、自分が「着物上級者」のように見えた。あわせたのは黒地に大きめの飛び柄の結城紬に、刺し子の帯!!!もう、これだけで気を失いそうにおしゃれ。実際、会わせて鏡の前に立ったときは息が止まった。そこに、渋めのグリーンとグレーの帯締めに、グリーン、乳白色、紺がグラデーションになった帯揚げ合わせるとほんとにもう!!!動悸がしてどうしようもなかった。瞳孔開きかけだったと思う。お店側の今日だけ特別価格という説明も受けたが、とてもじゃないが払える額ではない。そりゃ、もちろん、すばらしいさ。お金があれば買いたいさ。でも私は手の届く額じゃない。泣く泣くあきらめた。


 私は着物を知るまで「自分には物欲がない」と思っていた。ブランドものにも宝石にもほとんど興味を感じなかったからだ。しかし、着物と中国茶を知って、「物欲がない」というのは大嘘だったと気づいた。いいものを見ると本当に息が止まる。心臓がばくばく行って、手が震えるのだ。中国茶の茶器にも何度かやられているが、衝撃の深さにおいてはやはり着物の方が上である。
 
 今日も前述の紬以外に「藍染め」にやられた。化学薬品でない純粋な「藍」だけで染めた着物は現在では市場に出回っている2%に過ぎないという。しかし、その2%にであったときの衝撃は生半可なものではない。とんろりとした深い藍色。ぬれたような艶といい、手触りといい、「官能的」としか表現できないものだ。2年ほど前に西陣会館で見たときにも心臓が止まるような衝撃を覚えたが、今日も来た。店員さんの説明など聞こえないほどの衝撃を受けた。しかし、これも200万円・・・。やはりとてもではないが手がない代物だった。


  でも半日大好きな着物に囲まれて、おまけにあんないい物をはおらせて貰ってとっても贅沢な一日を過ごした。ちょっと真面目に仕事しようと思った一日だった。はぁぁあ。(この今も残る胸のときめきよ!!!!)