入れるか、入れないか。 | ムニエル。

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医療事務歴16年、



医療事務は楽しく♪がモットー。



あなたと、いろんなお話がしたいな・・・・。



☆診療情報管理士通信教育スタート!69期生でつ '`ィ (゚д゚)/

何を入れるか、入れないか迷っているかって?

ちょっとここいらで

皆さんに 聞いてもらおうかな。

明日からレセプトが始まりますが

「 レセプトの点検って、なんなん? 」

について、考えています。

このごろの 不眠の原因のひとつでもあるんだけど。

私が新人の頃は

そりゃあ、もう月初め 1日は 

事務所全体が うっそうとした どんよりムードでした。

上司にとっては 膨大な点検作業。

下っ端の私たちにとっては

針のむしろ。

憂鬱な1週間が始まる・・・・・・・。

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ぺらぺらとレセプトを点検するたび


上司から 声がかかる。



「 ちょっと、あんた。これ見てみ。なんかおかしくないか? 」


ハラリとレセを渡される。



自分の入力した内容が 算定不可であったり


適応病名が抜けていたり


また 入力漏れなどの 指摘。



「 ちょっと~~~ 」と声がかかるたび



泣きたいやら、情けないやら


辛くて レセが見れない。



何回も、何回も呼ばれると


いっぺんに言うてくれ!!!( ゚Д゚)ゴルア!


と 腹も立つんだけど


自分の ふがいなさに やっぱり この道を選んだのは


間違っていたのかと 後悔。


目頭が痛くなるけど 外来受付の業務中。


泣いて 受け付けに戻るなんてできないから


平謝りして、表情を作って ・・・・・の繰り返し。



今となれば、そのときの上司の気持ちがよくわかります。




まとめて一度にいわれたって 頭に入らないだろう。


それなら 少々荒療治だけど


1枚1枚のレセプトの重さを理解させて


「 美しい、レセ 」とはどんなものかを


教えてやろう。




その上司の親心にも似た 指導を


ありがたいとおもえるようになったのは


ずっと あとだったのですが・・・・・・。




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そうして、今現在 

扱うレセプトは 私が責任を持って一連の作業から

最終の点検をさせていただいています。

そんなこともあって

先日 国保連合会審査委員会の副会長による

「 内科領域における保険診療のアドバイス 」なる

研究会に行くことができ、そこで聞いてきた

審査する側からの指摘点のおはなしが

大変勉強になったので

これは レセを扱う、扱わない関係なく

新米・経験者関係なく

みんなに知っておいて欲しいと思い、

資料を作ってまとめて

今、ほぼ、完成 と言うところまで出来上がりました。


以前エコしゃん のブログ で話題に上がっていましたが


私にとって 「指導」 教える、ということは


「 医療事務 」としてこれから先必要な人材になってほしい


現職場に限らず、どこへ行っても必要とされるような人材に


という これまた自分勝手な 「想い」が込められています。





カルテを見て単純に

コンピューターに打ち込める人材は必要ありません。


レセプトの理解できる「 医療事務員 」


を育てることを念頭に指導しています。(いるつもり、です)


例えば  セット検査⑥

       BNP精密測定

を入力する際に

      セット検査⑥→ ケ6

      BNP検査  → 7282

と言う風に、何も見なくてもコードを暗記して

ぱちぱち、はいもう入力できましたよ~~って

そういう 「正確さ」 「スピード」は はっきりいえば

コードが変われば 一からやり直しなんです。

レセの点検なんて できるわけがない。

医療事務員なら 

    セット検査⑥→ 糖尿尿病の病名があるか

    BNP検査  → うっ血性心不全の病名があるか

              HANP検査をこの1週間以内に行っていないか

                 

こういう 知識や気づきをもって 入力してほしいのです。


一枚ナンボ、でレセを作成・点検する職場ならそれで結構でしょう。


しかし



レセプトというものは


ドクターを初めナース、コメディカルのスタッフが


一人の患者様に対して


「 適正な医療行為を行った 」 証であるわけです。



しかし 私たち事務員が病名の不備や入力ミスなどで


減点・返戻されるようなレセを作ってしまえば



「 適正でない医療行為を行った 」 証をわざわざ



支払基金や国保連合会に提出したことになるわけなんです。


きっと当時 上司が私に一番言いたかったことが

これなんだと思います。

しかし 残念ながら現況 レセプトの点検や

日々のカルテの点検作業は 「 間違い探し 」に

焦点が集まっている気がします。

とても、 お恥ずかしいことです。

このごろよくいただく新人さんからの

仕事に対する相談のメールの話題にも

たくさんあがっているのが 気になります。

ヒトの振り見て、で自分の勉強になればいいのですが

「 あ~、今日は間違ってるよって言われなくてよかった 」

とか

「 あ~、また間違ってるって言われた。嫌だなあ 」

とか こちらが期待するのとは別方向に意識が向いてしまうと

自分の仕事全般に自身がもてなくなり

やがて 他の業務まで 狂ってきてしまうことに

なりかねないからです。

誇れるべきその人の良い仕事ぶりを萎縮させてしまう。

間違いを指摘するのを控えて

見守っていこうか、とも思うのですが

それ以前に 「 入力すること 」 「 レセプト 」というものは

どういうコト、モノなのかを 

私なりの見解で 示したほうがよいかな?

とも 思ったわけなんです。

それで、

その 勉強会の資料の一文に

こう、書いてみようかと思いました。

加えて、このブログを見てくださっている

悩める新人さんたちへ、伝えたいと思いました。

私自身この考えを第3者に伝えるべきか

誰にも 相談できないことだったし

「 指導する 」立場に

孤独を感じていたのも事実です。

この意見を 私以外の皆さんが

客観的に判断してどう思われるか、

みなさん、読んでみて どうでしょう。

感想を 聞かせてください。

まったく 私の個人的な主観なので

いろんな意見が聞けるだろうと思っています。

よろしくお願いいたします。

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(中略)

入力カルテの確認作業・レセプト点検は

自分以外の入力者の「間違い探し」をするためではありません。


これだけが個人の評価の判断基準ともおもっていません。


ただひとつ、「適正なレセプト提出」のため、です。


算定できないもの、算定できるものの判断は

きちんとした知識に基づいて行うものです。


レセ請求は1+1=2、というように

機械的にすればいいというものではありません。


対象病名適応検査・適応薬剤・病名について理解した上で

幅広く 請求するテクニックなるものが

つきます(いわゆる、これが「経験」)。


この「経験」がどれだけ自分の引き出しに用意されているか、

たくさんの医療現場を経験することと

この引き出しがたくさんあることとは意味が違います。


教えられるだけでなく 自分から教わりましょう。

待つのではなく、探しましょう。


例えば「検査6、BNP」を入力するときに、

慣れて覚えたコードで「ケ6、7282」と

勝手に手が動いて無意識に入力するのではなく

糖尿病とうっ血性心不全の病名はついているか」


と言う風につねに意識して入力するようにしていってください。


忙しい日、余裕のある日ともに安定した業務ができるよう

業務の優先順位や量に関してはつねに周りと相談して

個人で抱え込まないようにする工夫ができる環境が必要と思います。