「失礼致します」
「どうぞ」
カチャリ。ん??ん~~~~~~ん。
重たいドアだな。
「引いてください~」
汗汗汗!!引くんかい!
なにせ、直前までトイレに入りびたりだったので
前の人がどうやって入ったのかも分かりません。
「○○○専門学校 医療秘書科 ○○○です
よろしくお願いいたします」
「はい、座ってください」
「ではまず、メンセツさせていただくものの紹介を致します。
右端から・・・・・・」
座った瞬間、目の前にずらりと並んだ女性4人、男性5人視界に飛び込む。
「一人1問づつ、質問あるいは問題をだしますので」
・・・・なんちゅ~面接。さすが、サービスに力を入れる病院だけあるわ。
「では、まず、診療事務部 外来担当 課長○○より・・・」
延々、続く質問。
これがまた、重箱の隅をつつくような、質問(ちゅーか、問題。)
筆記試験で請求業務の問題が無かったのは このせいだったのです。
たとえば、
「診療点数を請求金額に直すには1点単価いくらですか?」
らくしょ~
「10円です。」
「では、どうして10円なのだと思いますか?」
は?
なんで?
1点=10円しかならっとらん。(マジャ風に)
なんでかな~?まあいいや、適当に
「はい、計算が簡単だからだと思います。」
ぷ、と端のメガネのおっさん笑った!いま、笑ったな~!!
ばくばくばくばくばくばくばばく~~~~~~~心臓がのどまで来てる。
「次、診療時間にはいくつの区分がありますか?」
らくひょ~♪
「はい、時間外、深夜、休日の合計3つです」
(それそれ、加算点数聞いて聞いて♪♪完璧だから。)
「では、どうしてその3つの区分だと思いますか?」
は?(マジャ風)
なんで?
時間外、深夜、休日しかならってないわ。
なんで3つって・・・・・・・。
ばくばくばくばくばくばく~~~~~~
心臓、もう口から出そう。
「はい、医療機関の診療区分に準じて、診察始まる前、診察終了後、まったく診察のない日、
3種類の診療がない時間帯を3つに区分したのではと・・・・・(思います)」
問題提示者無言・・・・・。
解答途中で、私の顔を見るのをやめて
下を向いて、なんか、書いてる。
もうやだやだやだやだ~~~~><
合ってるのかあってないのかかすってるのかくらい
表情くれ~~~~~!
「では、私から。初診料と再診料、どうして点数は違うのでしょうか?」
「わ、わかりません」(かなり、動揺)
「・・・・・・そうですか。では、創傷処置と創傷処理の違いを・・・」
「わ、わかりません」(ぶっとんでます、確実に)
「緊張されてますね?リラックスしてね。質問の仕方が悪かったかな?
自分の言葉で答えてみて?」
・・・・無理。
『分かりません』③連発。
先生、すみませんでした。
先生のおっしゃるとおりでした。
受験した私が、お粗末でした。
こんな高いレベルでは、やっていけないかもしれません。
この上司の雰囲気にはきっと私耐えられません。
入職しても、私のキャラでは無理です。
マロの試練を乗り越えて
上昇気流に乗り切った私だったはずが
とんだ、エアポケットに・・・・。
「ベルトをおしめくださいませ」
さっきまで観ていた座席のモニターが消える。
「ランプの点滅中は席を立たないでください~」
しかし、メガネのおっさんが笑わなかったッてことは、いいのかな?
こうして、問題は続き、いよいよめがねのおっさんの番。
「○○さんは、ソフトボールを中・高となさっていたわけですね。
この期間に、一番学んだことって何ですか?」
な~んだ。普通の質問だわ。クリア!
よ~~っし、見せ場よ、見せ場!!気合入れるわよ~
「チームワークの大切さと、目標を持ち一体となって「勝利」という共通の希望を持つことの大切さです。
(中略)
私は○○病院で勤務させていただくことになりましたら、
病院理念である 『地域医療に貢献し、畏敬畏怖の念を抱いて、患者様にサービスする』
に、ふさわしくこの理念と一体となったビジョンを持ち、病院全体と一体となって精一杯
努力し、頑張っていこうとおもいます!」
ばくばくばくばくばくばばく~~~、ここで心臓出してなるものか!(出るか!!)
いまの、最後の質問だったのかな?
ふ~、ここまで来たか。もうすぐ終わりだ~。
汗かいちゃった、ちょっと拭こう。
手に持った、真っ白なレースのハンカチを
しなやかに額に当てた瞬間!!!!あっ!
しまった・・・・こすってももうた。
ハンカチの端っこ、当たった。
沈黙もつかの間、
最後に端のほうで腕を組んでず~~と
にやにやにこにこ笑っていた
黒ずくめのスーツに、オールバック
カタパットバリバリの、ナイスミドル、
で、でも・・・・『ミナミの○○』ここに見参・・?
まさに、リキ! が
「じゃあ、最後はワシやな。どうも、○○さん、今日は面接に来てくださって
どうもありがとう。どうでしたか、いままでの質問は。」
まゆげ・・・・・・。真っ白なハンカチに、くっきり・・・。
ついてる・・・・黒いの。
こんなに。黒かったっけ??私のマユ・・・・。
炭だから、すぐとれるんだ!てことは、汗と混じってえらいことなってるんじゃあ・・・・?
え!今どうなってるんだろう、私のマユは???
どのへんこすったんだろう???
尻尾のほうかな??真ん中?
どっちにしたって・・・・・・・・
片方落ちてる・・・・・、わな。
ばくばくばくばく~~~
私の目の前で、口から出た心臓が、どくどくびちびち跳ね回っている
幻影が見えます・・・・。
びちびちびちびち~~~~~~
(おっ!浜ちゃん、さすが天然モノだねえ。イキがいいねえ)
(なにいってんだよ~、スーさんこそ引いてるよ!!)
『はい、とても勉強になる質問をしていただきました。』
というつもりが
どうゆうわけか、もう半ば壊れているわたし。
心臓出ちゃってるもん、、もう。
『はい、簡単でした』
残りの面接官8人全員私の顔を、見た!
自爆もいいところだわ。
③連発で、「分かりません」ゆうといて。
またまたまたまた、明日に続く・・・・・・・。