ホテルの朝食ってかわいい
パンは在るだけでかわいい
小さい頃、家に
月毎の誕生日ケーキのレシピ本があって
きれいでかわいい
ケーキの写真を眺めては
ニマニマしている子どもだった
一番初めに
なりたいと思ったのは
喫茶店のオーナーだった。
ショーケースいっぱいに並んだ
キラキラのケーキたちに
囲まれたかったから。
天井が高くて広くて気持ちのいい
木目調の空間で
ビシッとシャツにタイをして
白と黒の制服に身を包んだ
こざっぱりとした大人たち
そういうのもカッコよかった。
夢見た店は、結構広かった。
それで
カッコいいけど何だか大変そう
と、子ども心に思って
『その素敵な空間が
私のものってことで!』
と
【オーナー】
を夢みたのだった。
結局
パン屋も
カフェも
お惣菜製造も
食品販売も
やった。
サンドイッチもつくったし
パンも捏ねたし
トッピングのかわいい
カフェのドリンクもつくったし
パフェもつくったし
カッコいい制服も着た。
陽の光がよく入る店を職場に選んでいた。
やりたいと思ったことって
忘れていても
結局、やっちゃう。
よね〜
よく眺めていた本の 6月の誕生日ケーキが
紫陽花をモチーフにした
薄紫のケーキで
すごくすごく綺麗だった