乾くと色が流れにくいので、目立たせたい線画や髪の毛、動物の毛並みを描く際に最近私が重宝しているのが墨運堂さんの「絵墨」です。
品名の通り、墨の成分から作られた絵具です。使用感としては顔彩に近いのですが、墨の独特の黒味の渋さが加わった味わい深い画材です。
絵墨は水加減によって濃淡を作ることが出来ます。
透明水彩と併用する場合は絵墨は濃いので、小皿やパレットでたっぷりの水で薄めてから使います。
こちらは子猪の殆んどを絵墨で描いた作品です。
写実的では無いですが、現実味を帯びた落ち着いた毛の色を作ることが出来ています。
スタンダードのセットと以下の「淡」、「明」のセットから色を選択して描きました。
絵墨は耐水性はありませんが、乾くと定着が良いため、毛や人物の髪や細かな部分を描くのに最適だと思います😊
絵墨の「淡」・「明」のセット
スタンダードなセットは「the絵墨!」といった墨を感じる代表的なものですが、墨運堂さんではパステルカラーとビビットカラー(・・?なセットも作っています。
「淡」は今、流行りのスモーキーカラーですね。
渋みの中に甘さがあって、非常に素敵な色味ですね。
私は絵画を中心に描きますが、イラストを描かれる方も使いやすいのではないか、と思ったセットでした。
使い勝手が良いセットなのでおすすめです😊
こちらの「明」のセットはパンチが強いので、透明水彩と併用の際は極力薄めて使用しています。
顔彩との併用が重厚感をプラス出来ますし、おすすめかもしれません。
偏光顔彩オーロラ
次は絵墨ではなく、顔彩にあたるオーロラセットになります。
随分前になりますが、絵墨を購入する際に一目惚れして購入したセットです。
背景が淡い色か濃い色か、極端に言えば白か黒かによって色の見え方が違うといった偏光絵具です。
また、見る角度(光の角度)によってもキラキラ感が変わるので面白い画材です。
普段は白を基調として描いているのでなかなか出番が無く、長らく宝の持ち腐れ状態でしたが、今回の作品「春爛漫」でパンダを描く機会がありましたので、黒い毛のハイライトに使用してみることにしました。
黒い毛の部分が青やシルバー、少し赤みがかかったように光っているのが分かりますでしょうか?
白を基調とした絵にはこうしたワンポイント風に、黒を背景とした場合は豪華に見せると画材の良さを活かせると思います。
↓他の偏光絵具に比べて価格もリーズナブルなので初めての方にもおすすめしています😊
おわりに
絵墨+偏光顔彩は素敵な画材ですが、筆洗が透明水彩絵具を落とす以上に汚れやすいので、こまめな水替えが必要です。
透明水彩と併用することが多くなり、私の中で非常に評価が高い画材なので今回記事にしてみました。今回の記事が何か皆さんのお役に立てれば幸いです。
それでは、今回もご覧下さりありがとうございましたm(__)m