「ホルベイン透明水彩12色セットが使いづらい」
というご相談を頂きました。
私は最初から24色セットを購入したので、そんなに色づくりに苦労した経験が無いのですが、はたして12色セットはどうなのでしょうか?(゜.゜)
ホルベイン12色セットに賛否両論があるようなので、今回は自分なりにセット内容について検証してみたいと思います。
12色セットの色見本
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240430/09/yonecolor-irodori/0b/20/j/o1455107715432356251.jpg?caw=800)
パッと見た感じは1色1色はとても美しい色です😊
が、個人的に気になったのが「赤色(ピンク)」が無いΣ(゚Д゚)
これは確かに使いづらい=難しいかもしれません。
クリムソンレーキ(赤紫)とバーミリオンヒュー(朱色)を混ぜたら暗い赤茶色…確実に濁りますね💦
混色では鮮やかな赤色は作れないため、バーミリオンの濃淡を駆使しながら赤に見せるように描かなければなりません。
ホルベイン透明水彩12色セットで林檎を描く
今回は作例として赤いスタンダードな林檎を描くのですが、林檎には赤みの部分と日陰になった青みの部分があります。
出来ればレモン色が欲しかったのですが無いため、今回はパーマネントイエローライトで全体を下塗りします。イエローオーカーを使用する場合もありますが、当セットでは重ね色との相性で色が濁りそうだったため外しました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240430/09/yonecolor-irodori/d4/97/j/o1080116715432356235.jpg?caw=800)
次はバーミリオンヒューです。いわゆる朱色ですね。半乾きの状態でイエローライトの上に重ねます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240430/09/yonecolor-irodori/ff/59/j/o1080108315432356243.jpg?caw=800)
今度は完全に乾いたら再びイエローライトを重ね、乾いたらバーミリオンヒューという手順で色を濃くしていきます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240430/09/yonecolor-irodori/a2/37/j/o1080132415432356241.jpg?caw=800)
濃くなってきたところで、クリムソンレーキの登場です。
私も賭け状態だったのですが、このままではトマトの色なので、ここでクリムソンレーキを投入。実の日影になる部分に思い切って濃いめに入れました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240430/09/yonecolor-irodori/2e/23/j/o0995115815432356236.jpg?caw=800)
今のところ禍々しい状態ですが、クリムソンレーキが半乾きになったら付近にバーミリオンヒューを重ねて周囲のグラデーションとなじませます。
また、パーマネントイエローライト(黄緑)で日の当たる部分の端に色を入れてアクセントカラーにします。
後は微調整・・・
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240430/09/yonecolor-irodori/49/55/j/o1080125315432356248.jpg?caw=800)
なんとかなった( ;∀;)
白雪姫の毒林檎レベル(?)には描けました。
影の部分はクリムソンレーキとプルシャンブルーをウェットインウェットで混色したのですが、鮮やかな紫が美しいです。紫作りにはクリムソンレーキは良いですね😊
ただ、赤( ^ω^)・・・
レビュー
もし、12色セットを購入するのであれば、赤色(またはピンク)とレモン色を単品で揃えれば制作が少しラクになるのではないかと感じました。
↓おすすめ色
●ローズマダー
スタンダードな赤色としておすすめ。
●オペラ
鮮やかなピンク色で、人気色です。
耐光性が無いため、作品制作や描いた作品を飾りたい場合は避けたほうが良いです。
●キナクリドンレッド
私が愛用している鮮やかなピンク色です。
●パーマネントイエローレモン
安価でスタンダードなレモン色です。
クリムソンレーキ( ^ω^)・・・あれば便利な色でですが、おそらくこちらの色が原因で、セットの難易度を上げているのではないでしょうか😓
色づくりの点で難易度が高めのセットなので、思うように色が作れない=自分には透明水彩は向いていない と落ち込まなくても大丈夫です。
12色セットはあくまでそのメーカーの絵具の品質や自分との相性を確かめるための最低限の色が揃っているものなので、後から単品で好きな色を足していく場合が殆んど。
そんなに気にしなくても良いのかなとは思います。
セット自体は混色を学ぶことが出来、技術力の向上にも繋がる内容なので透明水彩を勉強したい方には良いセットだと思います。
久し振りに悩みながら色づくりしました😓色縛りもゲーム感覚で意外と面白いものですね。
今回の記事が少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。
それでは今回もご覧下さりありがとうございましたm(__)m