チケットは瞬殺だったそうです。
とはいえ私の目当てはエリカ様復帰ではなく、演出の鄭義信氏。
これまで何度見てもあまり好きになれなかった作品ですが、彼がやるなら見ないわけにはいかない。
仕事が押してしまい、1時間遅れで着席しましたが、元々知っているお話なので大丈夫。
と見ていると、ブランチだけが学芸会のような芝居で、気になって気になって。
もともと名だたる女優たちが演じてきた役です。
彼女は見た目が若いこともあり、今まで見てきたブランチとは全く違うのです。
スタンリーはいつも、私が嫌いなタイプの役者が嫌いなタイプの役をやるため、本当にやなんだけど、
今回スタンリーの中に希望を求める思いを見つけました。
他の役者さんもみんな良かった。
エリカ様を囲む周りの芝居は素晴らしい。
だんだん、芝居のイタさとブランチという女性のイタさとエリカ様の来し方のイタさがないまぜになり。
不思議なことに今までで一番、この作品に入り込めた気がしたのでした。
エリカ様の芝居のイタさが計算されたものだとしたら、鄭義信すごすぎる。
計算されてないとしたら?
なんていうかな、こんな完璧な復帰舞台を用意された彼女は、たくさんの人に愛されているのね。
カーテンコールの彼女は晴れやかで満ち足りた顔をしていました。
幸せな人だと思うのに、幸せそうに感じないのは何故なんだろう。