アンドロイドとロボットの限界 | モデラー推理・SF作家米田淳一の公式サイト・なければ作ればいいじゃん

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 夜中レンダリング中にこんなことをつぶやいていました。

ちなみに現在掲載中の「ビッグスカイ」のシリーズは機械と人間というテーマをさらに追いつめる。なぜ稀代の天才プログラマーがなぜロボットのパラドックスに気づかないか。ちょっと現実世界ではそういう現象がおきているので、綿密に論じてみようと思っている。

posted at 02:26:04


つか、ロボット問題って結構大きな問題で、ロボットがはたしてプログラムされた以上のことができるのかという入り口から、もっと恐ろしい魂とはどこから発するのかにつながるけど、現実世界で動いている問題をただ「除菌された存在」として解決するだけだったら既にそんなの無理と書いたんだけどな。
posted at 02:29:34


ロボットはとても人間臭い存在だし、人間臭くないロボットだったらそれはすでに融通もなんもきかない作ったとおりにだけ動く機械と同じだし、人間臭くしたらどんどん脆弱になっていく。両方を解決したら? そりゃ神様だよ。しかも地上に神様が存在するというのもパラドックスだし。
posted at 02:33:16


でも、まあここだれも見てないだろうから書いちゃうけど、もしロボットがそういう期待を受けたら、プログラムされた通りにそうなろうとして、神様を目指して必死になって、結果破滅すると思う。それ所かちゃんと数理的に作られていたら一気にその矛盾で起動した瞬間にもう短絡して壊れるかもしれない。
posted at 02:36:14


というもともとは星野力さん「ロボットにつけるクスリ」にあったヒントにたいする私なりの解釈。アトムにしろ、アンドロイドがロボットの定義の枠外の人造人間だったら、じゃあ人造人間を作ることに意義はあるのか。ロボットと人造人間を区別する定義は? 人型だけだったら既に存在する。
posted at 02:45:21


未来永劫作れないとは言わないとはいえ、除菌された存在、エキスパートシステムを搭載したフィギュアとしてのアンドロイドはありえても、はたしてそれが出来たら、特に二等人間としてのジョブにつかうのはSF的に考えても攻殻機動隊の限界でとどまってしまう。倫理的問題はどうしても発生すると思う。
posted at 02:53:56


とくに人型というところにどれだけの意味があるのかと考えると、クラークの第3法則の壁は大きく、結果非常に古臭い話になってしまう。でも厳密な解釈をすればするほどハードプロブレムに関わることだと思う。私の扱いたい問題はそこ。ちなみに有機と無機で分けるのには私は反対の立場。
posted at 03:01:36


結局生命と無機物の間にどれだけの差があるかというと、関係性というグラデーションを描くと書いているのが私なので、結局そうなると第3法則と変わらない。でもそれなら技術の進歩万歳人造人間ができたとしても、問題は私の今喉まで出ている問題が出る。
posted at 03:09:12


人造人間をつくるコストを考えると、暫くは立場の弱い人間がその人造人間の期待されるリスキーな分野ですでに働いているし、コストが量産効果で下がったら今度は彼らをそう扱うのはさらに古臭い差別の問題につながってしまう。
posted at 03:11:11


ということを本当に考えると、じゃあ除菌環境で作られた人造人間と、生殖で生まれた人間の間に本質的な差は存在しない。じゃあ差のないその人造人間になにをさせるか。手塚先生がそこら辺描いていたけど、アトムのパパはアトムの後輩。
posted at 03:19:16


人造人間において、私の場合は高度なエキスパートシステムも人造人間となっていくと思う。人型? ええ飾りです、みたいな。となるとようやく戻ってくる。はたして高度なAIは人間社会に組み込めるか。いずれそうなるとは思っているとはいえ、その道は現実には遠すぎる。特に差別の問題を考えると。
posted at 03:25:36


特に差別には反差別もあるわけで、そうなっちゃうとますます手続き的な距離が遠い。逆差別にするとそれは無謬の神聖皇帝陛下になってしまう。しかし現実世界に置いて無謬を目指すことはやっぱり神様を作ることと同じだと思う。となればそれを作るのは誰? ということにもなる。
posted at 03:30:28


結局凡庸な考えになってしまったけど、ここを実は私自身両面待ちの状態にしているのが引き弱なところ。。刑事の相棒になる捜査システム(マイノリティ・レポート)もあれば、完全にオープンソースで作られた人造人間AIも登場させている。差別なんて存在するのが当たり前だと思っている。
posted at 03:35:41


でも、AIを社会の仕組みに使うことは錬金術だけど人類の夢だと思う。もちろん夢を書かなきゃ面白くないけど、かといってそこで存在そのものの限界を甘く見るのは危険だなと思う。逆にそこを注意深く描くのが楽しいので私は無問題。
posted at 03:42:06


無謬なシステムは皆夢見るし、私も夢見てしまう。でも除菌したり無機的に作ったところでそんなものができると言うのは地上の楽園と同じあくまでも夢。でも現実社会はそれを考えると、案外よく出来ていると思う。内のマンションの管理組合変更もなんとか決議できたし。すまん駄弁り。
posted at 03:50:13





 結構ロボットやアンドロイドのことを追い詰めていくと、結局は人間の話になる。凡庸なつぶやきですまない限り。


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