携帯は便利そうに見えて、実はとんでもない。 | モデラー推理・SF作家米田淳一の公式サイト・なければ作ればいいじゃん

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お父さんのそろそろ起きとけい2
 刺激的にsubjectを書きましたが、それだけ地獄なのです。
 まずうち、1年前にX01HTを買いました。

 ひどい目に遭いました。
 通常のQWERTYキーボード+Yahoo携帯サイトという組み合わせを狙ったのですが、
 
 フルブラウザしかない。
 
 びっくり。
 しかも携帯の設定はmySOFTBANKページ(PCページ)からのみ。
 その上、1年前はそのmySOFTBANKページ、未完成。
 
 全て通知や申告は郵便で。
 災害用掲示板も使えなかった。
 
 こんな商売を許して良いのか総務省。
 はっきり言って、詐欺ですよ。
 
 で、あまりの地獄ぶりに、私も必死に抵抗しました。
 
 ボタン配置がおかしいので普通に電話をかけようとしてもTVコールになるのも、何とか我慢しました。
 IEだとバンバカグラフィックを読み込んでパケット代がとんでもないので、NetFrontを入れました。
 様々な裏技を使った1年でした。
 
 そこで。
 今更922SH発売ですよ。
 ようやく本命機が。
 
 ま、要するにXシリーズは好事家用だったんですね。
 だって考えてみても、パケット定額を私は使っていても、それをめいっぱい使うほど外出しないし、外出といっても仕事だから携帯でweb見る暇ないし、全く何のためのXシリーズかわからない。
 これはSOFTBANKもMicrosoftも責任があると思う。とくにWindowsMobileは出来がひどすぎた。まともに電話機として使える段階とは思えない。何度もリセットしなくちゃいけないし。
 あと、Xroofというソフトもひどい。新着アリ、とか、新着メールあり、とか表示されても、その表示から着信履歴にも受信フォルダにもいけない。普通にWindowsMobileを操作してたぐって行かなくちゃいけない。しかも階層が深くて操作性悪。
 
 で、ここまでは私も堪えていた。
 
 922SHは、そういうことがないだろうと思い、計算。
 すると、総務省の規制で、昔みたいな0円ケータイ禁止の煽りで、ケータイ機種変更に4万円から8万円が必要になると言う。
 これまでiモードで世界的に優位なんて行っていた日本も、北欧の通信改革から見ると、たとえばFOMAと3Gみたいな参入障壁だらけで日本製携帯は海外ではシェアわずかというけど、これ以上競争力なくすような規制やってどうするんだよ総務省。
 
 結局、922SHへの機種変更は4万円払うか月に2重の月賦で払うかという地獄で、あきらめました。
 
 フレッシャーズのみなさん、携帯電話会社はよさげなことを言います。
 でも、ああいう大人たちは、みんなこういう怠惰と悪意で、みなさんの知りたい・話したいという欲求を食い物にします。
 Xシリーズ買うなら、冷静に考えて、安いノートパソコン買った方がずっといいです。それと子供用ケータイでも十分です。パケット代を考えれば、SOFTBANKならBBモバイルに310円払えばマクドナルドで十分モバイルwebができるはずです。
 あと、ケータイは基本的にあちこちにかけてはいけません。
 出先で調べることがあっても、ケータイで調べるのは損です。
 
 元々、ケータイは便利の象徴のようなものでした。
 かつて、電話というものは固定電話で、しかも加入権の必要な資産でした。
 
 それが持ち出せる。
 夢のハズでした。
 
 しかし、あの連中は、あなた達にいろいろと迷わせ、ケータイを無断使う習慣をつけさせることしか考えていません。
 特にこのブログネタのキャンペーン、割引期間が終わったら?
 たいへんなことになりますよ。
 
 ケータイを使う習慣をつけないこと、それが正しいケータイの使い方のような気がします。
 ケータイを『持つ』ことは、いろいろなメリットがあります。
 しかし、ケータイを『使う』メリットは、実は少ないのです。
 
 概略的な話ですが、私自身、PHSが登場したころから、AU(KDDI)にしたり、SOFTBANKにしたりと10年以上使って、こういう結論になりました。

 私的に面白かった『スタバではグランデを買え』の著者は、本の中で複雑度に負けるな、と携帯電話料金プランを吟味せよと言います。

 しかし、そんなことを吟味する時間も、また大切な生きている時間なのです。
 人によっては家、親、ともだち。それにかけるだけで、ほとんどケータイはトランシーバー代わりの人もいると思います。
 携帯電話の会社は、それじゃ儲けが少ないと、フルブラウザだのといいます。
 でも、フルブラウザは、あと1年以上待ったほうが良さそうです。
 パケット代もとんでもないし、日々見るブログもほとんどがケータイ用の表示画面を持っています。
 今のところ、フルブラウザの必要な人は、どこにいるんでしょうか。私は聞いたことがありません。
 外で本当にフルブラウザをやるなら、ケータイのあの使いにくいキーと小さな画面より、ノートパソコンの方がずっといいです。

 若い人々は、時間はいくらでもあると思うかも知れません。
 しかし、それはどんどんなくなっていきます。
 
 ケータイに大切な時間を取られるよりも、世の中にはもっと面白いことがいっぱいあります。
 本を買っても今なら自宅PCで調べれば、ケータイで1500円分話すよりもずっと価値のある本が買えます。たとえば『スタバではグランデを買え』なんて本は、別に著者とは何の関係もないけど、でも実に興味深いです。
 ちょっとがんばればサイモン・シン『暗号解読』もトム・ジークフリード『もっとも美しい数学・ゲーム理論』も買えます。
 これらの本は、書籍業界がだんだん著者を、印刷所を、製本所を死に追い込んでいる状態においても、まだまだ活字というものの表現は朽ちていないどころか、ますますすばらしいと思わせてくれます。
 書籍業界で腐っているのは、流通の問題だというのが良く分かります。
 
 ケータイは、あったほうがいいです。
 生きていれば、さまざまなSOSを出す必要が出てきます。犯罪を目撃したり、けが人にあったりすることもあります。そのとき、ケータイがなければ、どうにもなりません。
 しかし、ケータイは、電話機以上のサービスは、ほとんど、どうしようもないのです。
 
 そんなことはない、と思うかも知れません。
 私も、そんなことない、といいたいです。
 夢を書くのが私の職業です。
 世の中がだんだん便利になることはとても楽しみでした。
 それが理想でした。
 技術者の方とお会いしても、みな一生懸命で、私もさらに夢を見ました。
 ところが、10年間、ずっとそう思って、いつもそういえないことに、深く失望してきました。
 ワンセグも、お金はほとんどかからないとはいえ、なにもあちこちにTVがある現代で、わざわざケータイで見る必要が感じられません。ユキさんがワンセグ携帯持っていますが、ワンセグを使うことはめったにありません。
 
 ケータイの正しい使い方は、連絡や待ち合わせの数分の電話以上に使わないこと。
 それしかなさそうです。

 そして、学割は、いずれ終わります。
 そのときに、地獄を見ることになります。ケータイの他の学割のサービスもそうです。

 うまいこといって携帯電話会社は、あなたたち学生の大事な時間を奪い、良くない習慣をつけさせ、いずれ全部まるごと割引分を回収するつもりです。それが資本主義です。

 世の中に、負けるな。

 ケータイ選びについては、メリットデメリットをしっかり考える機会です。

 特に今の世の中は、『改革の痛みを』と言っていたのに、『改革』はなくなり、『痛み』だけの世の中です。

 そういうとんでもないぼったくりに、決然とノーを言う。それが本当の消費者です。

 そして、それがもしかすると、そういう世の中を変えていくかもしれない。

 『ゲーム理論』は、それに賭けようよ、という望みを残しています。

 負けないで。ゴールまで、なんどもこういう地獄への入り口はあります。
 でも、転んでも、立ち直れるのも、また人間です。

 かといって、わざと転ぶ必要はありません。
 ケータイ選びなんかで転けても、全然面白くとも何ともありません。

 ケータイは、持つべき世の中になりました。
 しかし、学割の甘い匂いに惑わされ、使いすぎないように。

 ま、こんなことをブログネタで書けば、当然物言いでしょうね。

 でも、『パケ死』した友人を聞くたびに、こういうぼったくりとセットになった『なんとか割』には、私はノーを言います。
 

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