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ブログネタ:恋人の右に立つ? 左に立つ? 参加中


 ユキさんと私では、歩くときに私が右を歩く。
 私が、どうやら極端な右利きらしい。
 WiiFitでも右重心を指摘される。

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 でも、実はもっと大事なことがある。
 それは、私の場合、左手のほうが感覚が鋭いのである。
 その手で妻のユキさんのぬくもりを感じたい。
 2人で歩いているときも。

 ユキさんは今日は風邪を引いたらしく、寝込んでいる。
 精神科や糖尿の病ごとユキさんを引き受けたつもりだったけど、ひどいときはユキさんは1日に20時間寝ることもある。
 4時間しか活動できないのだ。
 そのために首の筋肉が弱って、ひどい肩こりになったりもしている。
 肩こりは視力の悪化の可能性もあり、今メガネを注文している。
 
 ユキさんは精神的に不安定なこともあり、ウツになったりもするが、ウツの時は黙り込んで非常に不機嫌そうに見えることも多い。
 
 以前は、それを真に受けて、私自身も落ち込んだり、心動かされてきた。
 私自身も興奮したり、逆に落ち込んだりして、ユキさんに迷惑をかけたと思い、それでもユキさんが好きで、好きな気持ちを捨てることが出来ない。
 絶対にできない。
 それを捨ててユキさんと別れようと思っても、もう首っ丈にユキさんが好きなので、もし2人の関係を辞めるのなら、脳の脳梁を切断して感情を失うロボトミーの手術を受けようと思うこともあった。
 もしそんなことをすれば私は廃人となる。
 それでもユキさんが好きだし、ユキさんには幸せになってほしい。
 
 それが、最近ユキさんのありがちなパターンがわかってきた。
 だいたい原因不明のだるさを訴えるときは風邪だったりする。

 時々つまらないことで不貞寝をすることがあるが、それはそれできっちりとユキさんと会話をすれば解決する。
 夫婦とは対話である。ニーチェの言葉らしいが、本当にそう思う。
 
 私自身もズボラだし、ドジだし、ユキさんにも迷惑をかけていると思うことは多い。
 
 でも、夫婦なのだ。
 互いを許せるから、夫婦でいるのだ。
 
 許すために、会話をする。
 許せるから、許せる以上に、愛しているから、2人でいる。
 
 2人でいたい。
 出かけるときも、2人でいたい。
 
 楽しいことも多い。
 2人で小説を仕上げるのも、ホロウ・ボディ以来やってきて、苦楽をともにした。

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 新車で軽自動車を買ったし、PCも新調したし、マンションも中古ながら分譲マンションを買った。
 2人で旅行もした。小倉時代は東京出張などはユキさんと一緒だった。
 フリープランで国内線と宿を取ったら、値段が安い分ホテルから駅までの間が遠く、結局高く付いたりもした。
 小倉から神奈川への引っ越しの時も、私自身の不注意で足を折り、その状態でユキさんが車を運転してくれて、大阪から神奈川まで引っ越せた。
 2人でいることが、こんなにすばらしいと思わなかったけれど、そうなったら幸せだった。
 多少寝込んでも、起きれば仲良し。
 
 自然界の右左というのは実は複雑な理由があるらしい。そんな本も出ていた。
 同じ結合でも、結合の形が右左別だと、別の作用にもなるらしい。

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 未読だけど、興味を持っている。いずれ読む予定。
 
 深く考えれば、利き手の右手を自由にするために左手をユキさんとつなぐ以上の理由があるのかも知れない。

 そう思って『イメージ・シンボルの辞典』の『右と左』の項目を見ると、右だけで幸運を表したり、リーダーシップを表したり、誠意も表すという。
 この辞典は目配りが良すぎて矛盾する内容もあるのだが、でも多くの神話や故事を典拠としているので、面白い。高校の文藝部でも買ったなあ。

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 そして、私はいつも右側を歩く。
 特に決めたわけでもないけど、いつも。
 
 『いつも』といえるだけ、2人の時を過ごしている。

 もう出会って6年以上になる。
 それが、とても幸せだと思う。