仕事で作っていると時に壁を無理やり超えさせられることがあります
言わば、強制進化をさせてもらったネタを紹介します
10年以上前の雑誌作例
エヴァンゲリオン最終号機です
製作時にはラフ画しかなく山下先生の決定稿を待ちながらの見切り発車でした
ラフ画もラフすぎるラフ画で大きな修正が予想されたため単一素材で作りました
元々、削りより盛り派だったのでポリパテよりエポパテを使っていましたが、
この作例で削りもある程度できるようになった気がします
一見ただのガミラス艦ですが、スナップフィットで組めるガレージキットです
普通はパテ系で作りたい形状ですが、プラ板で作るよう指示されました
こんな芋みたいのをなぜプラ板で作らねばならないのか
ひとつはレジンの特性として、体積によって収縮率が変わるということがあります
つまり、スナップフィットでバチピタにハマらなくなるのはNGということです
なので、できるだけパーツの体積差が出ないようパネルラインで分割しプラモデルようなパーツ構成にしています
それと、もうひとつは外装に細かいディティールを貼る時にプラだと接着の位置決めがし易いということがあります
左右対称に突起物を貼ったりする時に瞬着だと一発勝負になってしまいます
この原型製作でプラ材を使った作業の引き出しが増えました
ブルベガーは、形状把握すら困難なデザインをなんとか誤魔化して立体化しました
不明な点が多く、かなり私が勝手にデザインしているので正解ではないかもしれませんが、
40年前のマイナーメカなので、デザインした宮武さんですら覚えてないと思います
材質はプラ、パテ、レジン、銅線のハイブリッド
原型では手摺も含めてスナップフィットにしましたが、
製品はレジンの重さで差し込みのダボが折れるという
至極当然の結果になってしまいました
長くなりましたが、この辺りの仕事は過酷でしたが
強制的にレベルアップできたような気がします