『サヨナライツカ』
辻仁成
幻冬舎文庫
「人間は死ぬとき、愛されたことを思い出すヒトと
愛したことを思い出すヒトとにわかれる。
私はきっと愛したことを思い出す」。
“好青年”とよばれる豊は結婚を控えるなか、
謎の美女・沓子と出会う。
そこから始まる激しくくるおしい性愛の日々。
二人は別れを選択するが二十五年後の再会で・・・・・・。
愛に生きるすべての人に捧げる渾身の長編小説。
(カバー裏・紹介文より)
辻さん、初めて・・・かな。
アンソロジーなら読んでるかも?ちょっと覚えてないけど。
今年の初めに映画を観て。
じゃあ、本も読んでみようかな~と思ってずっと探してて。
やっと見つけました!
ブックオフにはあまり入荷しないのか、もしくはすぐに売れてしまうのか。
買っても寝かせておくことが多いんだけど
長く待たされたせいか、珍しく即読み始めました。
思ってたよりは嫌悪感は少なかったかも。
ただ、映画では俳優さんの演技に頼る部分が
小説だと当然文章で細かく書かれてしまうわけで。
豊の迷う心、ぐるぐるする心情が精緻に描写されてるの。
当たり前なんだけどね。
そうするとやっぱり「ずるさ」みたいなものが前面に出てきちゃって。
なんだかなぁ・・・とか思っちゃうんですよね。
嫌悪感が少なくてすんだのは、私が大人になったからなのかも。
あきらめる術を心得てきたよ。
辻さん・・・たぶんもう読まないと思う。
決してキライとかではなく。
なんか全然惹かれないのよね