現在ぱんだはお菓子工場で働いています。
お菓子工場というのは夏場ヒマらしく、5月末から6月にかけて金曜日お休みとかが多くなってきました。
なので先週、とうとう図書館に行ってしまいました。
かれこれ数十年、中学生のとき以来行ってませんでした。
ぱんだは古いものが怖いので、古着も古本も買いません。
アンティーク雑貨なんて恐怖そのもの・・・
図書館もその延長線上で、未知の人の手を経由したものということで敬遠してました。
しかしとうとう・・・
昨今の稼ぎのなさと、「系統だった本を探すのであればやはり図書館か?」という気持ちから行ってみました。
で、借りてみました。
『さらば国分寺書店のオババ』
椎名 誠 著
椎名さん、著作が多いので本屋さんですべてを見ることは不可能。
図書館ならば本棚にずらーっと、椎名誠のコーナーがあるのでは・・・と期待していたのですが・・・
そういうわけでもないのですね
でも最近の図書館はパソコンで蔵書を確認できるので確認したところ、古めの本は書庫にしまわれているということがわかりました。
なので図書館員さんにお願いして出してきてもらいました。
椎名さんのデビュー作、昭和54年11月の出版です。
歴史を感じるなぁ・・・
以前借りた人が鉛筆で傍線を入れてました。
残っている線もありましたが、消しゴムで消した後もあり、消しゴムかすがところどころ本のあいだに挟まってました。
何年前の消しごむかすなんだろう・・・
へんなところで感慨にひたってしまったぱんだなのでした。
内容は、おもしろかったです。
「昭和軽薄体」といわれる文体。
なるほどー・・・
制服や権威に対する嫌悪とそれに関する考察。
それにしても、同じ制服組(鉄道員とか警察官・・・)でも昔は元気だったんだなーっていう感じもしました。
タイトルの国分寺書店のオババはお客さんを怒鳴りつけるこわーい古本屋さんです。
いまどきは・・・いないでしょうねー、こういう書店員さん・・・
きっとほんとうに本を愛していたのでしょう。
全集をばらで売りに行った日には、えんえん説教されるとか。
全集がばらばらでは意味がないということらしいです。
椎名さんが怒られた理由は・・・
ぱんだには不明です。
みかん箱につめた本を売りに行き、レジのところの台にドスンと載せたらにらまれた・・・と言うことなのですが・・・汚い箱を机の上に載せられて怒ったのかと思った椎名さんは慌てて下におろすのですが・・・その後も無視されたそうです。
しかたなく本の詰まった箱を抱えてすごすごと店を出たとか・・・
・・・なんだったんだろう・・・?
でも椎名さんはあるマスコミ関連のパーティに行ったのをきっかけに制服を着た人々への思いを新たにしました。
このパーティで出会った人々がいっせいに消えていなくなってしまっても少しも困らない。
(きっかけは食べものの怨みみたいです。)
むしろ、制服を着て黙々と乗客の吐いたゲロを片付けている鉄道員(この頃は国鉄)がいなくなったほうが大変なのではないか・・・
くだらない雑誌がなくなろうがテレビがなくなろうが少しも困らないが、消防士や警察官がいなくなると困るのではないか・・・
椎名さんの考察は続きます。
そして、性格的には警官等の制服組に連なるであろう国分寺書店のオババ・・・
ふと思い立って椎名さんは久しぶりに国分寺書店に足を向けます。
が、そのとき、すでに国分寺書店は姿を消していたのでした。
多くの書店が売り上げのためにベストセラーものや流行作家にたよりきり、大きめのキオスクといった観を呈してきた現在、国分寺書店のオババのことを思い出すと、そのプロフェッショナルな書店ぶりに椎名さんは感動せずにはいられないのでした。
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っていう感じの内容でしたが。
まとまりませんねぇ・・・
しかし、いいかもしれません、図書館。
最近はレーザーディスクとかも見られるらしいので、そっちにも挑戦してみようと思います。
年をとったら潔癖症(?)が薄れてきた気がします。
やっぱり、「前の持ち主のわからない古いもの」が怖いのは変わりませんが・・・
図書館ならワンクッション置いてるし・・・いいかな・・・
静かで集中できるし・・・