ジュリー サラモン, Julie Salamon, Jill Weber, 中野 恵津子, ジル ウェーバー
クリスマスツリー

今年もやってきましたね。

クリスマスシーズン。



ぱんだの家の近所には、毎年華やかなイルミネーションを飾るお宅が3件もあるのでけっこう楽しいです。

今年はさらにバージョンアップしていてすごいです。



田舎で街灯もないのですごく目立ちます。

クリスマス気分満喫です。



さて、本日の一冊は

ジュリー・サラモン著、

『クリスマスツリー』です。



アメリカはワシントンスクエアのロックフェラーセンタークリスマスツリーを題材にした物語です。



1995年のクリスマスツリーがある修道院から寄贈されたことにヒントを得て書かれたものだそうです。



一本の木が起こしたやさしい奇蹟。



幼い頃に両親を亡くした少女とドイツトウヒという木の交流の物語です。


舞台はニュージャージー州のブラッシュ・クリーク。

天涯孤独となった少女アンナは、自然豊かな修道院に引き取られます。

彼女の孤独を救ったのは、一本の木でした。

アンナはその木を「トゥリー」と呼び、悲しいことやうれしい出来事を物語りながら成長していきます。

そしてそこで一生を送りたいと、シスターになるのでした。



人知を超えた奇蹟の物語ではありません。



とても静かな物語です。

とてもおだやかな奇蹟です。



共に50年余りを生きた「トゥリー」はやがて寿命を迎えようとしていました。



そしてアンナは決心します。



☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*



クリスマスツリーというのはもみの木だとばかり思っていました。

ドイツトウヒは常緑樹のわりに成長が早いということで、よく使われるようです。

他にはカナダトウヒ、ベイマツなどだそうです。



ドイツトウヒは成長が早い分、寿命が短く、他の木が絶頂期を迎える30年目頃には早くも衰えが見え始めるといいます。



アンナが「トゥリー」に出会ったのは、6歳のアンナとちょうど同じ背丈の頃。

何でも話せる友達でした。



ロックフェラー・センターには造園管理部というのがあって、毎年ツリー用の木を探すのも仕事の一つなんだそうです。


思い通りの木を見つけるのはとても大変なことのようです。

見つけたとしても、持ち主が譲ってくれるとは限りません。



語り手である造園部長ジェシー・キングは、シスター・アンソニーの「トゥリー」への思いを知ったとき、決して手に入れることは出来ないだろうとあきらめていました。



でもシスターの人柄に引かれ交流は細々と続きます。



そしてやがて奇蹟は、彼の上にも訪れたのでしょう。



☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*



ロックフェラー・センターでは今年も11月30日から来年1月6日まで、クリスマスツリーを点灯するそうです。

ロックフェラー・センターの宝石。



みなさんにもやさしい奇蹟が訪れますように。



たまにはそんなことを祈ってみようかと思う今日この頃のぱんだなのでした。