マチバリを縫ってしまった。ミシン針は折れなかったが、ガタガタすごい音がして縫えなくなった。

 

注意してれば防げる故障ですが、不注意ってねぇ、やっちゃうんですよねぇ~。人は完ぺきではないですからねぇ~。

 

以前にも修理に伺ったことのあるお宅です。

 

ガタガタだから内ガマのズレ系統かなぁ~と思ってたんですけど・・

 

ミシンは今はなきアイシン。18番が使える家庭用ミシンみたいのが売りだったスーパージーンズかなんか?

 

内ガマ、ズレない構造ね。他の原因ね。

内ガマにも針の叩き傷。外釜にも針の叩き傷。まぁー、よくある話だが、問題は外釜が金属ではなく、プラスチックということ。

 

内ガマはバリだけど場所が良いから研磨で対応できるが、外釜は釜レールと外側のきわ、つまり縁のど真ん中に針がズドンと刺さった痕がある。

 

問題なのはプラスチック素材ということ。釜の内径・外形とも変形してしまってる。で、外釜がまともに回らないし、内ガマも上下に当たりっぱなしで糸なんか抜けりゃあせん!

 

研磨しかないけど、ベストな状態まで削るとプラ外釜が部分的に欠損してしまう。なので、ベターな状態までの研磨で止めた。

 

ガタガタはしなくなり、縫いも正常にできた。特に返し縫の時、ミシン壊れそうだったとの事だったが、返しも問題なくスムーズに縫えた。縫っていると異音はしないと言うか、元々このぐらいの音っていう感じ。

 

だが、手回しではシャカシャカ音がする。修理前から、若干の音が残りますがという事でご了承いただいてるんですけど。

当初よりは、かなり音を小さくできたが、バリでは無く変形が原因なので、これ以上の研磨は内ガマに楕円の遊びが出来るんでNG。

 

ガタガタせず縫えれば良いというご要望は、かなったのでお客さんは喜んでおられたが個人的にはフラストレーションあり。しかし、外釜に、ちゃっちいプラ使うかねぇ?釜底を深くする必要性があったのかもしれないけど、剣先だけ金属くっつけて・・やっぱ水平外釜をプラにするのはアカンと思うなぁ。