今回は低容量性ショック時における心拍に

ついて説明します。


低容量性ショックの場合、収縮期血圧が

下がるまでに3つの段階を踏んでいきます(これを下の図に示しています)




低容量性ショックは5つの段階がある
(全血液量は体重の約8%。今回は体重50kgの全血液量=4Lとして以下の説明をしていきます)

血管内容量の15%を喪失(4Lの内、620mlを

喪失)をしても、血圧は正常で心拍数が軽度

上昇するのみです。

血管内容量の20%を喪失(4Lの内、800mlを

喪失)すると体位変換試験が陽性と

なります。
  
体位変換試験とは
●仰臥位で心拍数・血圧を測定。

●立位または端座位で1分・2分・5分後に心拍数・血圧を測定する。

*心拍数が30以上上がったり,血圧が10以上下がれば陽性。

血管内容量の25%を喪失(4Lの内、1000ml

を喪失)では、大事な臓器に血液を送る為

に末梢の血管をしめるので収縮期血圧は

正常で拡張期血圧が上昇し脈圧(収縮期血圧

-拡張期血圧)が小さくなります。

この時、一回拍出量が低下しているので、

心拍数を上げることで代償していることが

多いです。

血管内容量の30%を喪失(4Lの内、1200ml

を喪失)となって初めて、ショックと言われ

る状態となります。


※低容量性ショックの場合は血圧よりも

脈拍数の方が感度がいい


参考文献