身寄りがいないオレにとって
思い出が心の拠り所である
元嫁がおいていった物を見ると
その物にまつわるいろんな思い出がよみがえる
元カノがおいていった物を見ると
楽しかった思い出がよみがえる
大学の入学式に着て行ったダブルのスーツ
貧乏だったのに親が買ってくれたんだ
太って切れなくなってしまったけど
まだ家族が欠けることなく
笑って過ごしていた時の思い出の品だ
実家から出るときに持ち出したお椀や皿も
ほぼ全部捨てた
今、部屋がモノであふれていて
寝るスペースがない
床で寝てると
脊椎がギシギシ軋むようになって
今全身が痛い
仕方がないので物をどんどん捨てている
「ありがとう」
「ありがとう」
「ありがとう」
「いままで、本当にありがとう」
ゴミ袋に入れる時、涙が溢れてくる
ゴミ置き場に置く時、寂しくなる
もう、思い出すきっかけの品物もほとんど手元にない
さすがに卒業証書や卒業アルバムは捨てられないけど
残ったのは、何の思い出もない物ばかり
何を拠り所にしていけばいいのかな
虚しさだけがオレを支配してる