小説「海へ」1-3-C
前回までのあらすじ:
主人公は電車の中で出会った漫画「たいむぶれっど」に魅了される。
しかし、前半で終わっていたため、主人公は残念に思う。
そこに現れた少女は「たいむぶれっど」の作者で、主人公に後半の原稿を見せる。
主人公は少女の漫画を読み、その作品が少女漫画の歴史を塗り替えるほどの価値を持つと確信する。
少女の奇妙な言動に疑問を感じながらも、主人公は作品の世界に引き込まれていく。
主人公は少女の漫画「たいむぶれっど」を読み、その作品の価値に感銘を受ける。
物語は山場が多く、起伏に富んだ展開を見せる一方で、全体として一貫性のある構成となっていて、その世界に引き込まれる。
主人公は、この作品によって少女の天才が認められ、芸術分野全体が刷新されるのではないかと考える程だった。
第一部
第3章「天才との会話、及び非線型理論の概要」(3)
でもって、数年後には、この驕慢とも情緒不安定ともつかぬ少女がなるべくして一流の少女まんが家となり、ぼくもまた、今は何だかわからぬが、やはり何らかのものであるような何物かになっているとするならば、これは今現在のこの状況を基点としているのであって、つまり、何やら回りくどくなったが、つまり、全てはこれから始まるのだ。
* * *
(続く)
全てはこれから始まるのだ
(イラストはCiCiAI生成によります)