基本的にアニメを観てこれは…!!!と思ったら原作も集めるのだけど今回はpetがやっぱりそうでした

そして思ってた以上に刺さる作品でした…もはや人生の書…

 

ということで今回はpetについて思いの丈を綴らせてください!!

全然同志がいなくて寂しいんです…

 

 

petは人の記憶に侵入して操れる能力を持った青年たちとその青年たちの心を巧みに利用し会社のペットとして悪事を働かせる「会社」との因縁を描いた青年漫画が原作

 

屍鬼とか亜人とか人間の負の感情を描いた作品、つまり私と嗜好が近い人には絶対刺さる作品だと思う!w

登場人物はまっとうに生きたいのに、普通だったらそれができるはずなのに会社に囚われてできない状況にいて、それをどうやって打破してくのか、もしくはそのまま渦にのまれてしまうのか…

そういうジュブナイルものが大好物なんですよ…!

 

 

人の裏をかく精神世界でのやりとり&戦いもおもしろいのですが、デスノートとかに比べるとかなり登場人物の感情にスポットをあてているのがなんだか珍しい気がしてそこも好き

 

 

司(つかさ)というキャラが簡単にいうと会社のせいでどんどん闇堕ちしていって周りのキャラも巻き込まれていくのだけど、その堕ちてく過程が生々しくてこっちもどんどんのみこまれる感じがたまりません…

 

 

 

(ネタバレ❶)

 

司は物語の途中で憎さ余って親殺しと同等のことをしてしまって、

「そもそも会社の言う通りにしなさいって言ったのは親だから」「会社のために俺はそうしたんだ」といろいろなことを理由に正当化するものの実際には後悔していて、自分で自分を騙しているつもりでもだんだん綻びが出ていく過程が恐ろしいなと…

 

親を思い出して吐いたり、自分で殺しておいて本物の涙を流せたり…

 

司は罪深いキャラクターではあるのだけど、元はといえば会社に洗脳された結果生まれてしまった悲劇なわけで、司も他のキャラも何回も「どうして…」って発するけど視聴者側としても本当に「どうして…?」ってなる…人の業の深さを考えさせられます

 

 

 

病んでいったり闇落ちしていくキャラはよくいるけれど、司ほどディテールがしっかり描かれてるキャラはなかなかいないんじゃないかなと…

あと性格悪いモードの司はある意味笑いどころでもあるかなと思う…

創作世界なら悪い性格キャラって見てて楽しい

 

 

私はみんな(特にボーイズは)好きだけど特にヒロキが好きです

(茶髪外ハネでつり目で背が低いという私のどタイプの見た目を兼ね備えた少年なのです!w)



(よみに似てる…(?))


私は誰かのために尽くせる子が好きだと最近気付きまして…

ヒロキくんはどんなに裏切られても…裏切らないんですよ…

自分より相手を思いやれる優しさがあるのです…

そういう健気で深い愛情を持った子は好きだなーと

 

悟って子は大柄で金髪短髪、ピアスまみれというおっかない見た目だけど実は作中きっての常識人で洞察力のある穏やか好青年というギャップがあってこの子も良い子ですw

 

petはキャラもみんな良いんだよな…実は可愛げあって

 

アニメだとキャラデザが小綺麗で主役キャラはイケメン化されてるのだけど、漫画はかなり写実的でまったくかわいげがないw

けれどだからこその生々しい表情が迫力あって…あとなんと言えばいいのか…漫画が上手い!(?)

ついついページをめくってしまう感じ

理解が追いつかなくても面白い!と感じる感覚は個人的にヒストリエに近い…かな

 

個人的に「ずっと」という言葉が良い記憶や悪い記憶にリンクしてたり、「やり直したい」「どうして」という言葉が違うキャラで違う場面で反芻されてたりする緻密さが全5巻にぎゅぎゅっと詰まってるところがすごすぎると思う

何度見ても違う発見や気持ちになる…

 

あとはやっぱり最終局面の怒涛の伏線回収&キャラの行く末が本当に最高!

とっても切ない…特にヒロキに感情移入してきてしまっただけに本当に悲しかったのですが、仄暗い中で希望がみえる美しいラストで人間の強さや温かさを感じました

悟の言葉がいちいちかっこいいんだ…!

 

個人的にこの締め方はアニメ史、漫画史にも残るレベルでは…と!

私ももう立派なpet信者です…w

 

アニメpetは終わってしまったのだけど、なんと10数年の時を経てpetの続編の漫画「fish」が連載されるそう…!

こんなパターンに直面するのは初めて!現代にうまれてよかったー!

fishのアニメ化は…難しいかなと思うけれどしたら嬉しいな

 

 

 

(ネタバレ❷というよりラストの感想)

 

司のタニはヒロキを幼い頃から庇った結果集まった(?)タニで、ヒロキの忠告を無視して「ヒロキはタニ嫌いだから」と庇いながら勝手に進める司が身勝手さと優しさが混ざり合ってて複雑…

司はなにもかも忘れることを選んでしまってヒロキが報われなさすぎる…

親に自分のことも忘れられるってそりゃないよ!

でも司はそう思い込んで林さん潰したんだった…(複雑!)

結局「記憶」というものに抗えなかったヒロキの虚無感や絶望感を思うと…

 

悟がヒロキに言った「お前にとって司は間違いだったのか?」が染みる

司がペットとか言いつつヒロキを大切に育ててくれたことも、ヒロキが司に愛されていたと思えるのならそれは間違いじゃないよね…

悟と一緒にヒロキも辛いことも抱えて生きて間違いじゃないことを証明してほしい、そして奪われたものを会社から取り戻せるといいな…

 

 

ただ、もう「司」は抹消済みなのでそことヒロキはどう向き合うのかなと…

というか私も司じゃない司と向き合わなきゃいけないんじゃないかと思うと続編恐ろしいw