希望っていうのは

結局は具体的な本能と煩悩の充足にたどり着く

 

様々な分野の一流の才能が

一点突破して成功を手にしても

 

そのあとやる事は

総じて凡庸だ

 

所詮は人間という皮袋を被った

生物の一種に過ぎないということだ

 

あれも、これも

本能と煩悩のすべてを満たしたい

 

本能や煩悩を超越するのではなく

本能や煩悩を解き放つ

 

それって

案外退屈だと思わないか

 

要するにおもいっきり傲慢になって

おもいっきり堕落するということだ

 

はなから傲慢で堕落したバカ野郎なら

どこにでもいるがね

 

本能や煩悩を何一つ満たせない者が

よく言うよという嘲笑もあるだろうが

 

革命というのは

常に持たざるものの蜂起だからな

 

晴れて成功を手にして

本能と煩悩を満たす、か

 

ほんと、くだらねーな

 

希望とは掴むまでが美しいのであって

掴んだあとは、はた目にはえぐい場合が多い

 

俺はチェ・ゲバラのベレー帽を被って

日の光が差し込まない地下室の片隅で

冷えた缶ビールを飲みながら沈思黙考する

 

希望が叶うあてもない

美しく、清らかなもんだ