この週末、音無さんの歌声喫茶で、釜石と大槌の仮設住宅を訪問しました。
たくさんの出会いがありました。
現地コーディネイトをして下さった、釜石市役所の大仁田さん(と呼ばせて頂いていました)のお話、
訥々とあの日のことを、あの日いらした市役所のある高台の階段の上で語られて、
振り向けば、今は静まり返った、何もない広い土地の上に、
言葉のない慟哭が聞こえてくるようでした。

自分には何が出来るんだろう。
集まって下さっった方々の、風に溶け込むような伸びやかな歌声を聴きながら、
もう一度、もう一度、何度でも考えていこうと思いました。

帰りに、千葉さんと里花さんのご縁でお友達になった、
盛岡のとしあきさんとTAGさんが、駅までお見送りに来て下さいました。
数えれば、何年ぶりにお会いしたんだろう、
お元気そうで、本当に本当に嬉しかったです。
美味しいお土産、ありがとうございました。

この土地では、桜の季節はこいのぼりの季節と重なるということ、
今回は、雪も舞いました。
13、14日と、横浜は二俣川で、五大さんと松井さんの詠み語りのお芝居を上演していました。
「重忠と菊の前」戦国武将の畠山重忠と、奥方の菊御前の物語です。

良いお芝居でした。
二人だけの朗読劇、けれど登場人物は何人も出てきます。
史実に基づいたフィクション、といえども、
歴史背景を織り交ぜながらの2時間近く、
パンフレットには家系図、相関図が付記してあります。
 
畠山重忠という方は、頼朝の強い信頼を得るのですが、もともとは平家側にいて、雅なことにも造詣が深く、
今で言う裁判ごとにも、粋なはからいをされていた、とても情に篤い方だったということ。

演出家の畑先生とお話をしていて、
…滅ぼされてしまったけれど、もしかして、平家の世のほうが、戦ものんびりしていて平和だったんじゃないの?…とか、シンプルな疑問が…。
そもそも、滅ぼされた側から書かれた文献は、あまり残っていないということ。
…そうだよなあ…。淘汰されてしまうよね。

でも、敵とか味方とか、じゃなくて、たしかに人が生きていたんだよね。
同じように息をして、同じように土を踏みしめて。


武将たちが、天下統一を頭に置いて、たとえ親族同士でも斬り合う中で、
畑先生の脚本では、妻の菊御前や静御前は、それに疑問を投げかける存在として描かれています。
「一番おつらいのは、殿(頼朝)なんだ」という重忠の言葉に、
菊御前は「いいえ、一番つらいのは、翻弄される女こどもです」と訴えます。


私は今回は、事情あって、急遽ピンチヒッターで入りました。
最初に台本を頂いたとき、む、むつかしいお話だ~と、(歴史に弱いのです)ちょっと臆しました。
本当なら、数時間のお芝居になりそうな、中身の詰まったお話で。
でも、ひとつテーマを決めて、
歴史の事件の中での、人と人との関係をじっくり見ていけばいいんだ、と解釈。

次から次へと人物が変わり、事件が起きて、
展開がとても早いのですが、
お客様の集中力はすごい。歴史に詳しい方もたくさんいらして、
地元の深いつながりのある舞台、とてもあたたかい、良い作品になりました。

最初は、ピアノとアコーディオンのみだったのですが、
最終的には、パーカッションも入れつつ、忙しくしていました。
ほぼ即興なので、大枠以外は毎回違うんですが…。
(照明さんはやりづらかったと思う…)

舞台助手でついているはるかちゃんが、ストローつきの水を用意してくれて、
嬉しかったので、キャップ部分を持って帰ってきました(^^)
 

私は現代に生まれて、自由に育ち、
そしてこの年齢になって、
「…もしかして、女ってむちゃくちゃ強いのかも」とかも考えます。
でも、
男性が凛々しく戦い、女が耐えて楚々と家を守る形は、
それぞれが、一番色っぽく見えるような気がします。

東京ヴォードヴィルショー40周年記念公演第3弾「パパのデモクラシー」
二度観てきました(^^)


千葉さんや里花さん、ニドキュウのお二人、それからたくさんの、舞台で知り合った方々に、
いっぱいいっぱいお会いできました。
しょっちゅうお会いしている永井寛孝さんも、ちょうど同じ日で、見つけて吹き出してしまいました(笑)。

 
なんだか、心が弾んで、眠れなかったです。


14日までの公演、みなさんどうぞ、お体を大切に、熱い日々をお過ごしになられますよう。


自分なりに、とても強く感じたことがあって…、
書きたくて、でもうまく書けるかどうか。


「パパのデモクラシー」、永井愛さんの作品で、演出は鈴木裕美さん。
こういうお芝居を、東京ヴォードヴィルショーが上演されること、
それぞれの役者さんが、
本当に、文芸作品の中の人物のように、端正で細やかな演技をされていて、
それがひとつの大きな形になっている作品で…。


40年観てきたわけではなく、私が感じることは、ほんの小さなかけらなのですけれど、
客席に対してと同時に、
ひとりひとりの役者さんに向けた、
「舞台を生きていこう、扉を開いていこう」という、
座長さんの深く強い思いを、お芝居の中で観た気がしました。


どんな舞台も、音楽も、絵画も、
「生きろ」と伝えているものなのかもしれません。
でも今回40周年の舞台の数々を観るたびに、
そのメッセージを、とてもはっきりと、感じます。


集まって談笑されている方々を見ながら、
「久しぶり~」もあり「こないだはどうも」もあり、「おめでとう」もあり、
どんなに多くの出会いを頂いてきたか、それを思うと、
なんだかもう、じ~んとしてしまった夜でした。


里花さんから手作りケーキ、千葉さんからホワイトデーのチョコレートを頂きました(^^)
帰りの電車で、ひとりが少しさみしくなって、ひとかけら食べました。