＜主な登場人物＞
私：キャロル
ダンナ：クリス
義母：ボス猿（通称ボス）
義父：KY
※青文字の所をクリックすると過去記事に飛びます。
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義父80歳の誕生日を祝ってやるために、車を1500キロ走らせてキャンベラに来ている私とダンナ。
2019年の8月以来となる義母との再会は、出だしから嫌な予感がしていた。
案の定よそよそしい、というか完全に私の事を知らんぷりな義母。
今となっては何を言われようが、何をされようが動じないし、やり返す自信さえある。
そこまでしてなんでわざわざ来たかと言うと、同じ年の12月が義母80歳の誕生日だからだ。
そう、これはボスへの仕返し計画の一部なのダ。
もちろん義母の80歳バースデーには参加するつもりなんてサラサラ無い。
だって去年の私のビッグバースデーも、結婚20周年記念日も、ダンナが何度も予告したのにワザと無視。
カードも電話もテキストさえも無くスルーされた。
おまけに義父が翌日なにか言いたそうに電話をしてくると、背後から電話を切るように怒鳴った義母。
だから義母の80歳誕生日も、来年の義両親の60周年結婚記念日もスルーすることにした。
だけど義母はまだ何も知らない。
「今年のバースデーは大事じゃないけど、来年はビッグバースデーだからね！」
去年の誕生日に電話をしたダンナに、何度もこう言ってプレッシャーをかけていた。
そんなわけで義母を期待させるためもあって、義父の誕生日に来ることにした今回の車旅。
誕生日パーティーは義妹の家でやることになった。
大きいホビーファームに住んでいるからだ。
義母のバースデーにはお金をかけるくせに、義父の場合はいつもテキトー。
誕生日が祝日なのを理由に節約する義家族。
料理は義妹のダンナがBBQ担当。
あとはスーパーで買った出来あいのサンドイッチや巻き寿司を、義妹がテーブルの上に並べた。
バースデーケーキは姪が作ったスポンジケーキにクリームを塗っただけのもの。
ランチの後に義妹がケーキのろうそくに火をつけて持ってきた。
バースデーソングを皆で歌ったら、義父がろうそくの火を吹き消す番だ 
しかし義父はKY。
皆がろうそくの火を一気に吹き消すのを今か今かと待つ中、KY義父はわざとゆるく吹いて火を消そうとしない。
「ちょっとあなた！もっと強く吹かなきゃ！」
義父の隣に座っていた義母が言った。
「そんなに急かすなよ。80歳だから吹く力も弱って消せな・・・」
何ともいえないおやじギャグで皆の失笑を誘うKY。
私は義父の横から義父がろうそくの火を吹き消すのを収めようと動画を撮っていたのだが、次の瞬間信じられないことが起こった。
まじめに言った義母にKYがふざけて答えたのが気に食わなかったのか。
私と反対側の義父の隣にいた義母が突然前にせり出すと、
「フーーーッ！！」
キャンドルを思いっきり吹き消してしまったのだ 
！
それまで義父しか映っていなかった動画の画面に、ボスがにゅっと入り込んでキャンドルの火を吹き消してしまうお宝映像激写となった。
ここで公開できないのが残念で仕方ないが、知人友人に見せたらウケまくっていた。
80歳のバースデーキャンドルを1つも消せずに呆然とする義父。
義父には悪いけど、この動画が私がボスのことを誇張していない証拠となったのは言うまでもない。
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やっぱボス最強だわ
人のバースデーキャンドル消しちゃうって・・・
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