<主な登場人物>
私:キャロル
ダンナ:クリス
義母:ボス猿(通称ボス)
義父:KY
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新年のあいさつを無視されて以来、自分で無視したことにビビったのか電話をして来ない義母。
そんな時はいつも義父を使って電話をさせる。
スピーカーから聞こえてくる義父の声は、かなり神妙な低い声だった。
「よ~く考えて決めるべきじゃ。」
「この間だってキャンベラ市内でも警察が車を停めて一台一台チェックしてんじゃ。」
「おかげで大渋滞、ずいぶん足止めをくらったよ。」
どうやら義母のキャンベラ行き中止の説得が失敗に終わったことで、KY義父に白羽の矢が立ったようだ。
「でも新しい感染者はここのところ出てないよ?」
KYにKYで返すダンナ。
「いいや!どんどん増えてるゾ!!」
「おかしいなぁ、ニュースや記事ではゼロって言ってるんだけど・・」
「ニュースはあてにならん!」
じゃあ一体何を根拠に言ってんだ??
「確かに80歳のバースデーは大きな節目じゃ。」
「しかし今のうちにキャンセルすれば金も返ってくるじゃろう?」
「いや、返ってこないよ。」
「運良くて半分返ってくればいいところ。」
「だからどっちにしても行くよ。」
「・・・・・・・。」
またドジを踏む義父であった。
・・・・・・・。
感染の心配すればいいのに
また金の心配
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