前回の受診でもらった点耳薬をつけてから、耳が詰まってよく聞こえない。



今度こそ紹介状を書いてもらう為にもう一度行くことに。



相変わらず不愛想な受付のオバちゃん以外は、



誰もいない待合室。



「予約は?」



患者は誰もいないのに、またもや聞いてくるオバちゃん。



「ありません。」



きっぱりと言ってやった。



しかし今回は、



「そう。」



とだけ言ってすぐ先生に伝えに行った。



すんなり通された診察室には、暇を持て余した先生が待っていた。



「どうだった、あれから?」



「まだ痛むんです。薬をつけてから詰まる感じがして・・・」



言い終わるのを待たずに、私の耳にまた金属の器具を差し込む先生。



今度はのしかかってきたらスグかわせるように、構えて座る。



「炎症は取れてるよ、良くなったね。」



「でも痛みが全然取れないんですが?」



「耳鼻科の専門医に紹介して下さい。」



聞いていたのか聞いてなかったのか、返事のないまま



突然机の上の携帯電話が鳴り、すぐ取るドクター携帯



「ああ、もうすぐ返すから。」



「覚えてるって!必ず返すから大丈夫。」



と言って電話を切るとため息をついて、なぜかダンナに事情を説明し始めた。



「競馬が好きでねぇ・・・」



「よくやるんだけどこの間負けちゃって、友人に金借りてるんだよね。」



「クリニックもこのザマだから、なかなか返せなくてさ。」



なんとでっぷり先生はヤブ医者なだけでなく、ギャンブラーだったドクロ



自分で分かっているのか、携帯の呼び出し音も



「ヤブ!ヤブ!(注:日本語訳)」 ←マジで汗



なんだかとっても心配になってきた。



とっとと紹介状をもらって帰ろう。



「えっと・・・、なんだっけ?そうそう、耳の痛みが取れないんだよね~」



「蓄膿症が引き金になってることもあるから、インフルエンザの薬飲んでみて。」



インフルエンザなわけないだろむかっ



「蓄膿症でもないし、インフルエンザにもかかってません!」



「そう?じゃあ、違う抗生物質でも試してみるか・・・」



半ギレで言ってるのに、まだ気付かないあたりがKY義父を思い出させた。



「先生、紹・介・状!むかっ書いてください!」



「専門医が診たって同じ診断だよ、きっと。」



今になって何故か食い下がるドクター。



「それで気が済むんなら、いいけど?」



「ハイ、それでもお願いします!!」



やっと、やっと紹介状を書いてもらった。



早速耳鼻科の専門医に予約を入れ、週明けスグに診てくれることになった。



予約の前日、義母からダンナに電話が掛かってきた電話



「明日ちょっとこっちに来てくれない?」



「手伝って欲しいことがあるのよ。」



「明日は用事があるから行けない。」



「何の用よ?こっちも急用なのよ!」



「コンピューターの調子がおかしくてメールがチェック出来ないんだから。」



それって急用か?



しかも義両親のコンピューターは恐ろしく古い。



なんだかんだ10年近く使っているのではないだろうか?



これまでにも何度も壊れては修理を繰り返している。



「キャロルを耳鼻科の専門医に連れて行かなければならないんだ。」



大まかに症状やこれまでのいきさつを説明するダンナ。



さすがに何も言えない義母は、鼻から息を出して



「うううう・・・」



とうなることしか出来なかった。







次回、耳の痛みの原因が明らかに!


お義母さん、イチイチ私の名前に反応しないで下さい。





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