「クリスの御両親はどこ行っちゃったの?」
「包丁を取りに帰ったのかしら?」
まだ何が起きたのか把握出来ない様子の母。
ダンナにささやいてみた。
「ねぇ、あなたの両親、戻って来ると思う?」
「あの様子だと魚と一緒に消えたね。」
「一応着く頃に電話してみるけど。」
しばらくして義母に電話するダンナ。
「どうして黙って魚持って帰っちゃうんだよ!」
「だってあなた達、短期滞在なのに全部食べれるわけないじゃない。」
平然と言ってのける義母
悪びれる様子すらない。
父がさばいた一尾のブリさえも、
「ほんとに全部食べるの?多いんじゃない??」
と、残りを狙う猫のようだ。
そもそも魚を釣ったのは、
ダンナ4尾、父3尾、義父1尾。
費用は全部ダンナ持ち。
なのに私達に1尾しかよこさないってどういう事?!
この状況を私の両親にどう説明すればいいのか。
あまり波風を立てたくなかったが、隠しようがない
それにしても既に父はフィッシングツアーの最中から、
義両親のKYな態度にイラついていたようだ。
まずコンドミニアムに持ってきたアイスボックスだが、
結局なぜかそのまま私達の所に置いていった義父。
そして魚を釣った後、車で迎えに行く義母。
しかし釣れると思ってなかった義母は、何も用意していなかった。
急遽家に引き返す義母。
戻ってくるまでの間、日光にさらされる魚達。
言わずもがな、鮮度はどんどん失われていく。
15分後戻ってきた義母が手にしていたのは、
なんと、スーパーのビニール袋だった
「アイスボックスも氷も何にも持って来ないんだよ!」
「釣りの事よく知ってるって言うから任せてたのに!」
父、怒り爆発
・・・・・・・。
いつものことなので、あまり驚かないけど。
あの魚達は、義両親の3か月分の食料になったらしい。
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