義父は極度の心配性である。
どれくらい心配症かというと・・・
私とダンナが休暇で2週間程ゴールドコーストに滞在していたときのこと。
私達は諍いを避けるためにわざとコンドミニアムに泊まっていた。
ある日義両親が友人宅のクリスマスパーティーに招待され、その途中で私達のところに寄ってから行くことになった。
義両親の友人宅は私達の所から車で約30分、私達の所から義両親宅までも30分。
つまりちょうど中間地点なわけで、義両親が直接友人宅へ行くと1時間の距離なのだ。
無事(?)義両親がうちに到着しするとしばしのティータイム。
たわいもない会話をした。
そして、そろそろ友人との約束の時間が近付いてきたその時だった。
義父が一言。
「バルコニーのクリスマスライト、コンセント抜いてきたっけ?」
そう、義父はこの手のことが気になり出すと止まらないのである。
電気・水まわり・戸締り。
ああ~はじまった~
と言わんばかりに顔を見合わせる私とダンナ。
ボス(義母)は、
「もうっ、スイッチ消してきたでしょ!」
この時ばかりはボス(義母)に食い下がる義父。
まるで飼い主のリードに逆らう犬のようだ。
「いやっ、コンセントは抜いてない。」
「何が問題なの?!」
「コンセントはバルコニ-にあるから、雨が振ったらショートするかもしれない。 そしたら火事になるだろ?」
恐らくいつものことなのだろう。
次に何を言い出すか分かっている義母が、眉間にしわを寄せて言った。
「でも、もう○○さん家に行かないと約束に遅れるから。」
それでも引かない義父。
「頼むからいったん家に帰らせてくれ!火事になったら全部なくなってしまうんだよ!!お願いだ~~!!!」
この時の義父はもう、誰が何を言っても止められない常態だった。
結局ダンナが仲を持って義父と一緒に帰り、義母だけがうちで戻って来るのを待つことに。
ダンナと義父が戻ってくるまで最低でも1時間。
義母と私、どーすりゃいいの~
明らかに約束の時間に間に合わないと分かった義母は、ずーっと眉間にしわを寄せてあたりを行ったり来たり。
友達命の彼女にとって、これは耐え難いことなのである。
仕方ないから義母に話しかけてみる。
「友人に電話で送れることを伝えたらどうですか?」
すると何言ってんの、とばかりに睨んで一言。
「電話番号知らないし。」
仕方なく新たな提案を。
「もしかして電話帳に載ってるんじゃ・・・?」
ハタと気付いた義母、何も言わずにゴソゴソと電話帳を探し始める。
あら気が利くわねーくらい言って欲しかったけどね。
無事番号が見つかり遅れることを伝える。
そうこうするうちにダンナと義父が戻ってきて、義両親は無事去って行った。
ホッ。
しかし・・・・・・・。
帰りの車内で義母は一言も話さなかったという事が判明した・・・コワッ
お義父さんは大丈夫だったのかしらん?