半纏を羽織った39歳(当時)の乃万哲一さんが、日本酒を飲みながら長男に語る動画を久々に見た。

 

テツは言う。

 

趣味でもなんでも、夢中に何かをやれば、人生に点を打つんだと。

 

ある時、その点と点が繋がって線になるんだと。

 

その線同士がまたこう、グアーッとつながる時期が必ず来るんだと。

 

ガーッて線がもう縦横無尽に3次元にこう繋がり始めた時に、いきなり、幕が落としたみたいにブワッとでっかい絵が現れるんだと。

 

この瞬間の為に今までこれがあったんだって思える瞬間が

ダーンッて来るんだと。

 

確かに、

嫌になった専門学校から夢中で逃げて、

夢中で逃避行して、

夢中でお絵描きして、

夢中で動画撮って、

夢中でアカウント作りまくって、

夢中でコメントしまくって、

 

で、ある日、「日本一有名YOUTUBER」というでっかい絵がブワッと広がった瞬間がダーンッてきた人もいるしな。

 

しかし、その絵が虚像だった場合、ある日を境に簡単に消える脆いものであることを乃万さんは知っているのだろうか。

 

佐村河内氏、ショーンK氏がいい例だな。

彼らがブワッと広げたどでかい絵は、ある日あっという間に消え去った。

 

「点がいずれ繋がるから安心して今やりたいことに打ち込め」

というのは一見前向きな言い方だが、人生に対して受け身の人の考え方なんである。

 

「点が繋がる」というのは、あくまでなにかを成し遂げたケースの結果論。

それを念頭に最初から人生に挑むのは愚か者の考え方だ。

 

ただ残念ながら、能動的に人生を進めない人もいるので、ひたすら点を打ってカードを集めておくのは悪くはない。

然るべきタイミングでカードを切って人生が豊かになるのであればラッキーだ。

 

が、長男が確実な点を打たせてもらえていたかというと大いに疑問だ。

 

大きく成長しなければならない時期に、

重要な点を打てる人間にするためのサポートを乃万夫婦はしていたのだろうか。