「WRESTLE-1 TOUR 2019 OUTBREAK」

6月2日(日)東京・後楽園ホール大会

11時30分開始/10時50分開場

 

▼第七試合『WRESTLE-1 GRAND PRIX 2019』トーナメント公式戦1回戦③ 時間無制限1本勝負

芦野祥太郎 vs 立花誠吾

戦前→私にとっては竹刀封印マッチとなった新木場でのシングルが指標となります。

 

戦後→完全に超えてきた。

 
 
臨戦態勢で入場の立花。
足が太いレスラーに悪いレスラーはいない(肥満は除く)。
 
いつものポーズだが、気合いの乗りが違うと感じられた。
芦野は安定のカッコ良さでしたが割愛(スミマセン、今日は立花の日です)。
 
公式戦での初対決🔨
 
ロープに押し込み、離れ際に立花の頭をポンポンと叩く芦野。
 
小馬鹿にされ、怒りに火の着いた立花がスピアー!
 
からマウントパンチ。
(…がちょっと弱い…しかし、注文つけるとしたらこれくらい)
 
なんとスープレックスマシンに対し、立花がジャーマン!
 
しかも粘り強いブリッジと急角度で二度ビックリ!
立花が度肝を抜く先制パンチを放った。と同時に会場の多くを味方につけた。
 
ロープ越しに芦野の左腕に絡み付く立花。
 
エプロンの落差を利用したアームブリーカー。
 
その後の場外戦でも優勢だったが、フロント・スープレックスで流れを切る芦野。
 
腕の具合を確かめながら、芦野はこの表情。
 
しかし立花の勢いは衰えず、妙なアクションでリング内からエプロンサイドへ移動しダイブ。
 
狙うは芦野の左腕一点。
 
腕をリングに叩きつけてはフォールを繰り返し、
 
腕十字、
 
さらにはパントキック。
 
立花の攻めをかわしバックをとった芦野だが…
 
蓄積したダメージでその場に崩れてしまう。
 
ワキ固め。ありとあらゆる手で腕を攻める。
 
闘う魂!
 
エルボー、
 
エルボースマッシュを打ち合う打撃戦へ。
ここからポップアップ式とスクリュー式のエルボーと連続攻撃し、芦野が反撃を開始。
 
(少し大きくなったかな?)
 
私の好物フロント・スープレックスは二発!
 
そしてアンクルロックへ。
 
これを立花は足で腕に絡みつき、
 
腕十字に捕らえてみせた。
アラケンも思わずリング内に手を伸ばす。
 
アンクルと腕殺しの一進一退の攻防。
 
不意をついて立花がヘッドバッド。
これで芦野は流血。
 
さらにエルボーの連打からダウンを奪う。
 
武者返しから、
 
 
イケメン落とし!
(載せないけど、返される時の表情が何ともブ◯イクなのが本家と一緒)
 
一気呵成に投げを放つ立花

これまでになくグサリと刺さった。
 
これを返された立花は愕然。
 
ならばと自身の最大の決め技、シルバーロックへ。
 
それを体勢を入れ替えながら、芦野は立花を持ち上げターンバックルへ叩きつける。
 
芦野のジャーマンが連続で決まる。
 
三発目でホールド。
 
しかし、
再びシルバーロックへ。
 
このシーンの撮影枚数が多かった
勝負の重大局面だった。
 
立花、決めきれず…。
 
もう何度目かのアンクルロックへ。

必殺モードへ。

立花、無念のタップアウト。

勝ち名乗りを受ける芦野。
いつものポーズが両手で決められない。
 
芦野
「オイ、立花…お前やるじゃねぇかよ」
場内拍手
「血ぃ流すとは思わなかったよ。でもよぉ、お前にはまだまだ超えれないな。オイ!今日の戦いぶり良かったでしょ、お客さん?」
場内拍手
「オイ、オイ、リング上で真剣に戦ったら、この反応だよ。お前は、前はよアンファンで一緒にやってたよな。まぁオレが無期限謹慎処分にしたんだけどな。でも今日の戦いっぷりを見てたら、もう一回組みたくなったよ。アンファンでやるか?今、ここで、答えを、聞かせてくれ」
 
立花「芦野さん、俺は、俺は、今の俺があるのは、アンタのおかげだよ。アンタにプロレスの技術、いやそれ以外にも、私生活もトレーニングだって全部、ここの何が旨ぇとか、これはこうやったら旨ぇんだよとか、全部教えてくれたよアンタが!」
 
場内拍手&笑い
 
「アンタ、俺がまだ未成年のクソガキだった頃から面倒みてもらって、正直、またアンタの隣でプロレスやりてぇ。だけど、だけどまたアンタの隣に立っちまったら、また竹刀とか武器とかに頼っちまうかもしんねぇんだ。アンタっていう強い存在があるから、俺は やんなくても勝てるって思っちまうんだよ。それじゃダメなんだよ!それじゃW-1のためになんねぇんだ!(場内大拍手)だから俺はアンタとは組まねぇ。アンタの対角に立って、アンタをいつかギブアップ獲ってやるよ!」
 
場内拍手から立花コール発生
 
試合終盤もそうだったけど、このメッセージには思わず涙ぐんだ。
 
 
芦野
「わかった。じゃあオレはこのトーナメント優勝して、文体でT-Hawkからベルト獲り返して、このリングで待ってるから、そこまで登ってこい」
 
 
 
 
戦前→キラー芦野の恐ろしさを、立花は今度はリング上で引き出すことが出来るか?さらにアップセットを起こせるか?意外にゴールの決め合いになるかもorカウンター一発で勝負が決まるかもと確率がゼロではないと思わせるところが成長の証だなと。
 
戦後→四強の勝ち上がりが順当と思っていたが、一番何かが起こりそうな気がしていたのはこの試合だった。そして結果的には驚きはないかもしれないが、内容は想像を超えた試合であった。芦野のチャンピオンシップモードを引き出した立花は称賛されるべきかと。
 
 
試合前、客席を見やる立花。この日の客入りは、先月の満員に近い状態から以前(およそ6割ほど)に逆戻り。
気合い入ったのかな?
 
見た目はこんなだけど、中身は真面目な好青年。ただ、団体を盛り上げるとか言っちゃうと尻切れとんぼになるイメージが強いですが、この試合で満員級の歓声を起こしてみせ、それが杞憂であった事を教えてくれた。期待はしてたつもりだけど、それでもスマンカッタ!
 
 
プロレスを見る上で、

という心持ちで常にありたいと思うのですが、私自身は芦野ファンでして彼が負けるのは見たくありません。しかしこの試合では、
『いいぞ、立花!』
『芦野、負けちゃう?!』
『立花、いけー!』
『芦野…勝ったか』
何とも複雑ではありましたが、しばらく味わっていない感覚。勝負タイムは15分35秒。時間の長短を感じない濃密なひとときでした。
 
 
 
 
バックステージのコメントで、芦野が素晴らしい・面白い試合を見せなければならないと言っている。その基準は人それぞれでこの試合も名勝負?熱闘?普通の試合?かはわからないけれど、この試合を生で見た人の多くは、立花の勝利を期待したのではないでしょうか?座席の周りからチラホラ聞こえてきた声は好評ばかりでした。私はかつて、文体での芦野vsイケメンをW-1をオススメするなら見てもらいたいカードとして推奨しましたが、それをアップデートする試合になったと思います。
 
あとはこれが中継でどれだけ伝わるか。この頃思うのですが、生での観戦に勝るものはないなと。一応、録画はしていますが見ちゃいないし。個人的にはブログに記憶(&熱量&精神状態)を記録(カルテか)しているのを見る方が思い出しやすいというのもありますが。
 
 
まだレスラーとしての引き出しを開け始めた(もう全開かは知れないけど、これだけのプロレス脳が有ればこれから先もきっと大丈夫)若い立花が(芦野と共に)やってのけたという事実。こういう事があるからレソワンファンはやめられない。
 
 
ああ、いいもの観たな。これが興奮せずにいられるかっての!