だいぶ時間が経ってしまいましたが、振り返らないわけにはいかないこの試合。

「WRESTLE-1 TOUR 2017 TRANS MAGIC」

2017年3月20日(月・祝)東京・後楽園ホール大会
▼WRESTLE-1チャンピオンシップ 60分1本勝負

【第10代王者】河野真幸
vs
【挑戦者】芦野祥太郎



あれだけ言ったんだから、ご覧いただけましたよね?
えっ、見てない?
まったく何時になったら…年寄りの言うことは聞くものですよ。

では、観た人も観てない人も一緒に振り返ってみましょう。




『純粋な戦いを見せる』

TriggeRの信念を胸に王座戦のリングに立った芦野祥太郎。


対するは

WRESTLE-1のために戦い続けてきた第10代W-1チャンピオン、河野真幸。


序盤のクラシカルな攻防から、エルボー合戦で開戦。



隠し武器のミサイルキック。



巨人殺しのセオリー、足攻めを繰り出す。



膝を何発もボディに打ち込んでからのジャンピングニーで河野も反撃。



しかし、すぐさまジャーマンで投げてみせた芦野。




手応えあり。


得意のリフトからサイドスープレックス。



落差のあるバックドロップ→ドラゴンスクリュー→足4の字固めで畳み掛ける。



場外でのチョークスラムDDTで切り返し、

エプロンから、これまた見せたことのないダイビングラリアット(ん⁉写真?…)をダイナミックなフォームから叩き込んだ。

ジャーマン三連発。

ハットトリック。


アンクルロックを仕掛けるも…



三角締めに切り返されるが、巨体を持ち上げ叩きつけ難を逃れる。
試合を通して、デカくて重い河野を当然の様に持ち上げている。


カウンターのニーから高高度のチョークスラム。


ネックハンギングボム→ランニングニーで河野が一気にスパート‼



必殺のジャイアントニードロップ発射…

しかし、芦野は河野を視界に捉えていた、この瞬間を狙っていた‼


間一髪でかわし、河野の左足を捕らえる。



ガッチリ極った渾身のアンクルロック!



河野が巨体を回転させ逃れようとするも、食らいついて放さない芦野。


"これで決める"という執念が目に見えるよう。



のたうち回る河野をグラウンドに引き込む…



遂にチャンピオン無念のギブアップ‼

(こういうカメラマン、たまにいますわな)


悲願のタイトル獲得。
後楽園ホールが歓喜に沸いた。

以前、
「芦野がチャンピオンになったら泣く」
と何かで書いた気がしますが、この日は喜びより驚きが勝り呆けてしまいました。


新時代の旗手となった。

それがNEW ERAのメンバーでないのは何の因果か?
NEW ERAの面々、特に欠場中の彼は人一倍悔しい思いをしている筈。




普段使わない技を繰り出して、何としてでも攻略しようとする意志が見えた。
セミに至る過程の影響が有ったように思われるがその結果無駄が削ぎ落とされた好勝負となった。
関節技合戦にならなかったのも◎。
"勝負タイムは長ければいいものではない"と常々思っていますが、互いの持ち味を出しどちらに転ぶかわからない試合というのは、文字通り手に汗を握ります。

W-1および芦野ファンは内容に加えその結果に大興奮したと思われますが、それ以外の人にはどのように映ったのでしょう?
興奮し過ぎでしょうか?
感想をお伺いしたいものです。




試合後…

「獲りましたーっ‼」


河野、近藤に対して上から目線で話し出す芦野。

「河野さん、もしこのベルト挑戦したいのであれば、一番下から這い上がってきてください」

「近藤さん、次はテメェだよ」

「次、後楽園やりましょう…いや、やれよ」
うーん、ふてぶてしさがタマラナイ。



芦野、かく語りき。

「まずは後楽園パンパンにして、次の文体必ず成功させます、俺がチャンピオンとして成功させます
「でも、そこじゃ終われないです。両国・日本武道館・東京ドーム、俺はそこを目標にしてこのW-1をアゲていきたいと思ってます…それだけの覚悟をもって、俺はやっていきたいと思ってます‼」



若者は夢を見る。

笑う人がいるかもしれない。
出来やしないと思うかもしれない。

確かに現状は厳しい。
それでも…彼を、彼らを信じて見守ろう。

WRESTLE-1の興行で満員の両国、武道館、ドームの客席にいたいと願う。
その場にいられたらどんな気分になるだろう?

オジサンも夢を見る。