全日本女子の苦難の道のり
五輪出場を決めた全日本女子。
最終予選前に、眞鍋政義監督は「目標は1位通過」と表明しました。
この大会は五輪に出れるかどうかの大会であり、一番大切なのは五輪出場を決める事ですが、五輪出場を当然とした目標設定でした。
初戦のペルー戦。会場で観ましたが、日本の展開を見て、正直、驚きを隠せませんでした。
本当に、拾う事やサーブなどを重視したような感じで、レフトに多めのボールが集まるバレーでした。もともとそういう傾向はあったが、その傾向がさらに強まってる感じがしました。センター攻撃をもっと使えないのか不思議なものでした。確かに、Aキャッチやネット際のBキャッチではMBにボールが上がってましたが…。もっとチーム全体を使ったバレーを出来ないものなのかと感じました。
2日目、3日目もそれほど内容に変わりがなく、それでも3連続ストレート勝ちで進みました。
勝てば五輪出場の可能性が大きくなる4日目の韓国戦。ここで、今までしっくり来なかったものが表面化します。
第2セットは、競りながらも終盤日本がリードを奪って奪取しましたが、このセットがどうもしっくり来ませんでした。終盤になると、ずっとサイドにボールが上がりました。岩坂名奈選手がセンターで積極的に攻撃に絡んでますが、全然上げられません。多くがレフトに上げられます。なかなかアタックが決められなかったのもあると思いますが、そういうのを理由にセンター攻撃を使わなくするものでしょうか?決まる決まらないは関係なしに、MBにも打たせなきゃMBも自身が決めるためのリズムを作れないし、相手マークもレフトに固まる一方です。
第3セットに入っても、MBになかなかボールが上がらない。荒木絵里香選手にも上がらないです。そこからレフト攻撃も決まらなくなり、次第に韓国にリードをされて行きます。中盤あたりから荒木選手にボールが上がるようになり、ブロードが決まるようになりましたが、レフトが決まらなくなってからMBにボールを上げるような感じで、まさに相手の思うがままのような感じがしました。
第4セットはもう完全な韓国ペース。韓国の思うがままにやられた展開でした。序盤にキム・ヨンギョン選手にボールが集まった感じがしましたが、センターやライトも活きてるため、ほとんどヨンギョン選手の攻撃を捕える事が出来ません。ここで、今までやってきた展開の差が表面化されたと思います。結局このセットは惨敗。1-3で韓国に敗れました。
全員バレーをするなら、コート内の3~4人がみんなアタックを決められないといけないのではないでしょうか?決まらない選手、決める気がない選手にはボールを上げないとかではなく、みんなが決めに行き、どの選手にもボールが上がるようにしないと、組織的なバレーは成り立たないと思うのですが…。
セットするのはセッターの竹下佳江選手がメインですが、一概にセッターの問題だとは言えないと思ってます。チームの戦術にもよるので、選手個人がどうこうよりチームの問題だと思ってます。
こうして全員がきっちり役割をこなす組織的なバレーが世界的に目立って来てますが、日本はそういう組織的なものより、気持ちや絆などを大事にして展開して行くやり方なのでしょうか?
5日目のキューバ戦は、迫田さおり選手のバックアタックが多く決まり、ボールも多く集まります。それで何とかフルセットの末勝利。最終日のセルビア戦は、荒木選手のブロードが良く決まり、荒木選手にボールが集まりました。セルビアのレフトブロックが弱点だと見込んでの作戦だったようです。
この大会の全日本を一通り見て、強豪国相手には、とにかく調子の良い選手にボールを多く集めるチームなんだなと改めて思いました。このようなやり方が五輪本大会に通用するのかどうか、とても不安です。このままでは、レフトへのマークがさらに厳しくなり、攻撃がほとんど通用しなくなってしまいます。