「リベンジ夜更かし」の正体とは?あなたの睡眠を奪う心理メカニズム | 生活の質をちょびっと上げてみようと思った

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眠たいのに、なぜか布団に入れない。 明日も仕事なのに、スマホを見続けてしまう。 そんな経験はありませんか。

実は、この行動には名前があります。 「リベンジ夜更かし」—— 日中に取り戻せなかった自分の時間を、睡眠を削ってでも取り戻そうとする心理現象です。

この言葉は2014年に中国のSNSで生まれ、今では世界中で共感を呼んでいます。日本でも4人に1人がこの傾向にあるという調査結果があり、決して他人事ではありません。

なぜ私たちは、疲れているのに夜更かししてしまうのでしょうか。 その心理と影響、そして改善への道筋を探ります。

リベンジ夜更かしをしてしまう4つの心理

1. 日中の満足感が得られていない

仕事や家事、育児に追われて一日が終わる。 自分の時間がほとんど取れず、気づけば夜。

「今日は何も楽しいことをしていない」 「自分のための時間がゼロだった」

そんな不全感が、夜の時間を引き延ばそうとする動機になります。脳は無意識のうちに「足りない満足感」を補おうとし、睡眠時間を犠牲にしてでも自由な時間を確保しようとするのです。

広島国際大学の研究では、日中のストレスや自由時間の欠如が大きいほど、リベンジ夜更かしに走りやすいことが示されています。これは単なる意志の弱さではなく、心理的な代償行動なのです。

2. 漠然とした不安に襲われる

夜は不安が増幅しやすい時間帯です。

明日の仕事のこと、将来のこと、人間関係のこと—— 静かな夜に、様々な不安が頭をよぎります。

睡眠不足は感情をコントロールする脳の機能を低下させます。国立精神・神経医療研究センターの調査によれば、わずか5日間の睡眠不足でも、恐怖などのネガティブな情報への反応が過敏になり、うつ病患者と似た脳機能の変化が見られることが確認されています。

つまり、夜更かしが不安を生み、不安が夜更かしを促すという悪循環が生まれているのです。

3. 考えが止まらなくなる

一つのことを深く考える傾向がある人は、夜間に思考が止まらなくなることがあります。

人生設計、仕事の課題、家族のこと、気になるニュース—— 様々なテーマについて考え始めると、時間の感覚を失ってしまいます。

特に発達障害の特性を持つ方は、この傾向が強いという研究結果もあります。精神科医の本田秀夫医師によれば、「やるべきこと」が増えると、その分「やりたいこと」も上積みしたくなり、結果として睡眠時間が削られるパターンに陥りやすいとされています。

4. 「今」の欲求を優先してしまう

「明日に備えて寝なければ」と頭では理解している。 でも、「あと少しだけ動画を見たい」「もう少しゲームをしたい」という欲求に勝てない。

これは自己制御の問題です。

花王の調査では、リベンジ夜更かしをする理由の第一位が「なんとなくだらだらと」で、第二位が「気になるコンテンツが多く、楽しみたいから」でした。多くの人が無意識のうちに、短期的な快楽を長期的な健康よりも優先しているのです。

そして興味深いことに、リベンジ夜更かしでしている行動の第一位は「動画視聴」で64.3%、第二位は「インターネットで調べもの」という結果が出ています。

リベンジ夜更かしがもたらす深刻な影響

脳と心への影響

睡眠不足は、単なる眠気だけでは済みません。

睡眠には嫌な記憶を消去する働きがありますが、睡眠時間が不足すると、この処理が十分に行われません。その結果、ネガティブな感情が蓄積され、イライラしやすくなったり、気分が落ち込みやすくなったりします。

早稲田大学の研究によれば、睡眠不足が続くと注意力が散漫になり、新たな記憶を定着させる機能も低下することが分かっています。これは仕事や学習のパフォーマンスに直結する問題です。

身体への影響

長期的な睡眠不足は「睡眠負債」として蓄積されます。

広島大学の調査では、女性は男性に比べて平日に1〜3時間程度の睡眠不足に陥っている可能性が示されており、休日に「寝溜め」をすることで補おうとする傾向が見られました。しかし、この寝溜めは体内時計のリズムを後退させ、週明けの起床をさらに困難にする「社会的時差ボケ」を引き起こします。

さらに睡眠不足は、肥満・高血圧・糖尿病などの生活習慣病、心筋梗塞・脳梗塞のリスクを上昇させ、将来的には認知症のリスクも高めることが知られています。

負のスパイラル

最も恐ろしいのは、悪循環に陥ることです。

睡眠不足→日中のパフォーマンス低下→満足感の欠如→さらなる夜更かし

この循環から抜け出せなくなると、メンタルヘルスの問題が深刻化し、休職や離職につながるケースもあります。

リベンジ夜更かしから抜け出す5つの方法

1. スマホとの距離を物理的に取る

最も効果的なのは、寝室にスマホを持ち込まないことです。

目覚まし時計代わりにしている方は、スマホをキッチンや廊下など、少し離れた場所に置いてアラームをセットしてみてください。起きるためには移動が必要になり、二度寝防止にもなります。

また、21時以降はスマホを触らないというルールを設けるのも有効です。スマホの画面から発せられるブルーライトは、睡眠を促すメラトニンの分泌を抑制し、脳を覚醒させてしまいます。

2. 日中の充実度を高める

夜更かしの根本原因である「日中の不満足感」を解消することが重要です。

朝、または前日の夜に「今日これをしたら充実する」と思える行動をリストアップしてみましょう。それを日中に実行することで、夜には「今日はやり切った」という満足感が得られます。

仕事の合間に15分の散歩をする、好きなコーヒーを丁寧に淹れる、ランチを楽しむなど、小さなことでも構いません。自分のための時間を意識的に作ることが大切です。

3. 睡眠の優先順位を上げる

睡眠を「余った時間にするもの」ではなく、「最優先事項」として位置づけましょう。

睡眠こそが最高のストレス解消法であり、翌日のパフォーマンスを左右する投資だと認識することが重要です。7時間睡眠を確保するために逆算して就寝時間を決め、それに向けて一日のスケジュールを組む。この発想の転換が必要です。

4. 就寝前のリラックス習慣を作る

睡眠への移行をスムーズにするため、就寝前の習慣を見直しましょう。

入浴は就寝の1〜2時間前に済ませ、体温が下がるタイミングで布団に入ると眠りやすくなります。軽いストレッチや瞑想、読書など、心を落ち着ける活動を取り入れることも効果的です。

寝室の環境も重要です。室温は16〜19度、暗くて静かな環境が理想的とされています。

5. 「仕事に差し支えない程度ならOK」と考える

完璧を目指す必要はありません。

本田医師が指摘するように、「仕事に差し支えない程度の夜更かしはOKと捉えるべき」という視点も大切です。睡眠時間を守ることにストレスを感じるようでは本末転倒です。

まずは15分ずつ就寝時間を早めていき、日中にボーッとしなくなる睡眠時間を見つけましょう。それが、あなたにとっての最適な睡眠時間です。

終わりに

リベンジ夜更かしは、現代社会に生きる私たちの「時間の奪われ感」を象徴する現象です。

仕事、家事、育児、人間関係—— 様々な「やるべきこと」に時間を奪われ、自分のための時間が持てない。 その代償を、睡眠を削って取り戻そうとする。

しかし、その先に待っているのは、さらなる疲労と不満足です。

大切なのは、日中の時間の使い方を見直し、小さくても自分のための時間を確保すること。 そして、睡眠の価値を正しく認識し、優先順位を上げること。

「もう少しだけ起きていたい」という気持ちに向き合いながら、 「明日の自分のために、今寝る」という選択ができるようになる。

それが、リベンジ夜更かしから抜け出す第一歩です。

あなたの夜が、穏やかな眠りに包まれますように。

 

 

 

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