どうも。
ヒートテックインナーが手放せません、孝樹です。
今年は汗をかいてもドライなインナーが流行っているようですが、それって夏のクールインナーとどう違うんだろうってちょっと悩んでいます。
あれ着てると夏のクーラー効いてる部屋ではとても寒かったので(´□`。)


さて。
今回の気まぐれレポは、あまりにも原稿進まない孝樹がグッズに浮気しないように、パネル什器を真剣に作ったお話です。
つまりパネル什器づくりに浮気した話です。
全くもってダメな方向に全力前進しております。
建築力学とか全く知らない素人工作ですが、イベントの設営やディスプレイに悩んでいる人へちょっとした小話になればいいなと思っています。
なお毎度言いますが、このレポは自分への備忘録を兼ねている内容なのでhow toを語るつもりはありません。
あくまで孝樹はこう作っているという話なので、もっといい方法が見つかればどんどんやり方を変えていきますし、むしろ通な人から見たらなんだそりゃ、そんなめんどくさいことしてんのかよ?!なこともあるかもしれません。
とりあえずこんな方法でやっている人間がいると言うことを知っていただけたらいいと思うよ
では、はじまりはじまり。


「パネル什器について割と真剣に考えてみた」


1.まずコンセプトを固める。

は? 什器をつくるのになぜコンセプト? と思うかもしれませんが、何事においても指針を決めておくのは割と大切だと思っています。
まあ、大したことではありません。
なにを優先するか、逆になにを諦めるかを最初の時点で決めます。

まず、今回のパネル什器で展示するのは一枚1gにも満たないしおり。それを立体的に並べて一覧できるようにすること。
今まで100均のワイヤーなどを利用していたのですが、それだとあまりにも什器が重く、かさばり、イベント用のトランクの中身を圧迫していました。
なので今回自作するパネル什器に求めたのは、

「軽量であること、そしてコンパクトにできること」

です。その分犠牲にするのが、

「耐久性、耐過重」

でした。


2.設計図を考える

設計図といっても孝樹は別に建築力学を勉強した人間ではありません。
素人工作ですが、設計図を考えるポイントとして、

「どれだけの高さと奥行きがあればいいか」
「それをコンパクトにキャリーに納めるにはどうすればいいか」

を中心に考えました。

まず、だいたいのイベントにおいて1スペースの机の広さは幅90cm、奥行45cm、机の高さは60cmといったところでしょうか。
もちろん個々のイベントによって使用される机は異なると思うのであくまで参考ですが。
そのスペースの中でディスプレイに使用する大きさをまず考えます。
とはいえ割と単純な計算です。

「パネルの幅は…机90cmなら半分の45cm位でいこうか。
奥行は…45cmの半分よりもう少し薄く、20cmに収まる感じ?
高さは…奈良女のコミパさんが高さ制限140cm言うてるし、机の上60cmをベースにしておこうかな。赤ブーさんのイベントとかやったらもうちょい高めに作っても大丈夫そうやし、今後高さ継ぎ足せる形にできるならそれもいいかも」

ということで、はじめから一枚の大きなパネルを展示する形ではなく、15cm×45cmの横長パネルを縦に4枚並べる形の雛壇型展示を採用。
1枚の横長パネルにはMAX10枚並ぶ計算です。
なぜ一枚の大きなパネルにしなかったかというと、将来的に継ぎ足しを目的にしていたことと、わざわざ大きな一枚パネルにこだわる必要がなかったこと、でしょうか。
ちなみに、もし、およそ60cm×45cmの一枚パネルにするなら、屏風みたいに折り畳みができるようなパネルづくりををすると思います。
私のようなしおりなどの軽い小物でなく、机上ポスターを目的にしているなら大きな一枚パネルの方がもちろんいいでしょう。
これは展示する形状による選択肢の一つだと思っていただけたらと思います。

さて大まかな形と寸法が決まりました。
ここで設計図を作っていきます。
ここでとても役に立つのが三角形の定理です。

「a(底辺)二乗+b(高さの辺)二乗=c(斜めの辺)二乗」

なぜ私がこの公式を覚えていたのかがとても不思議です。
さて、この三角形の定理を元に雛壇の縦の支柱を考えます。

「高さ60cm以内で雛壇は4段、単純に60÷4で15cmくらい?
でも少し下を上げ底しておきたいから、14cm位にしよう。
余り分が上げ底、5cmね。
奥行20cm以内で考えるから、一段の奥行は20÷4で5cm位?
でも雛壇の継ぎ目の部分余裕ほしいし、継ぎ足し考えると奥行きの前後にも余裕ほしいから3cm位かな?
じゃあ、底辺3cm、高さ14cmの三角形の斜めの辺は、
3×3+14×14=205
205のルートは14.31……
うん、パネル高さ15cmを立てかけても大丈夫だね。
じゃあそれを斜めに4つ置く形にしてみるか……」

で、できあがった設計図がこちらになります。




縦支柱の高さは約57cm、奥行き約19cmに収まりました。
縦支柱は一枚の板から切り出すことを目的にしたので、支柱の形は点対象です。
これは収納しやすさにも帰結します。
最終一枚の板を観音開きの形で折り畳むことを目的にしているためです。
ちょっとイメージがつかめないと思うので、今は割愛します。


3.コンセプトに沿った素材をチョイス

決めたコンセプトに沿って適当な素材を考えます。
やはり自作する以上、加工しやすい素材であり、耐久性を犠牲にするといっても簡単に壊れてもらうと困るので程良くしっかりしたものを選びたいところですね。
イベントのディスプレイで使えそうなものを探すにあたって100均巡りされる方も多いと思うのですが、そこにぜひホームセンターを付け加えていただきたい。
DIYコーナーは正に宝の山ですよーッ!!
……思わず暴走しました。
もちろん100均にもDIYコーナーはあると思うのですが、いろんな素材を選ぶことができるので100均だけに満足せずホームセンターで素材チェックをオススメしますよ。

さて、今回什器自作で選んだ素材は養生パネルという、プラスチック性段ボールです。
工事現場などで使われていたりするのですが、意外とその名前は知られていないような気がします。
紙の段ボールのようにはさみやカッターで加工しやすく、かつ、割とカラー展開も豊富で、少し薄いものになりますがクリアや半透明なものなどもあり、紙の段ボールよりかはオシャレな印象になります。
もちろん軽く、二枚重ねすれば耐久性もあがるので今後も什器づくりでお世話になる機会もあるかと思いますよ。

この養生パネル、だいたい畳1/4畳~1畳サイズで売っています。
お値段はピンキリですが薄いタイプで1畳300円位。安いです。しかし、でかいです。
お買い物に行く際は車必須です。
丸めて持ち歩くことはできないので、持ち帰り時はヌリカベの気持ちになりますが、車まで我慢しましょう。
車が無理なら残念ですが歩いていきましょう。
間違っても自転車やバイクで行こうとしないでください。
畳1/4サイズのものであっても風にあおられると大変危険です。


4.設計図に基づいて切り出します



設計図をプリントアウトして、養生パネルにペタリしたらあとはカッターできれいに切り出していきましょう。
養生パネルは段ボールと同じなので表面を切っていても下の方にまではが届いていないことが間々あります。
あと材質が紙ではなくプラスチックなので切った角はちょっと尖って刺さる印象になります。
気になるようでしたらヤスリをかける方がいいかもしれません。
雛壇のぐいじになっているところが繊細なので切り落とさないように注意してました。
補強でテープを巻くのもいい方法だとは思うのですが、下手にテープを貼るとテープが浮く、べたべたするなどの難点もありそうなのでテープ補強は特にしていません。
なので取り扱いは結構注意必要な出来になりました。


5.横支柱を考える

とはいっても、横支柱の設計図は実はさほど考えていませんでした。
幅45cmで決定しましたが、おそらく変更が生じると思ったからです。
なので作ったのは45cm×5cmの棒状の板二枚。




縦支柱の高さの中心と底辺の中心に4mm幅の切り込みを3cmほどいれて、棒状にも同じ切り込みを入れます。
ちなみに養生パネルの幅は5mmですが、5mmで切れ込みを入れると支柱の噛み合いが緩くグラグラになります。
こころもち狭めの4mmで最初はきついと感じるかもしれませんが、噛み合わせの調子を見つつ、微調整していきます。
そんなこんなで完成したのがこちらになります。






正直見た目にオシャレ感は0ですが、素人工作なんで許してくださいorz

ちなみにパネルを立てるとこんな感じです。




半透明のパネルはもともと家にあった養生パネルを利用しています。
ちょっと薄目の3mm幅です。
パネル立てるとちょっと緩いのですが、前に倒れてくることは今のところありません。
雛壇のぐいじの幅は5mmにしているので、同じパネルを利用しても大丈夫だと思います。
わざわざ薄いパネルを買う必要はないのでご安心を。


6.収納の工夫を考える。

今回の一番の工夫が観音開きの折りたたみ形式でしょうか。
正直文章にしにくいのですが。
縦支柱を点対象にしたのは、最終一枚のパネルにして、それを屏風のように折り畳むことでコンパクトに収納するのを目的にしています。
ここで折りたたみ方を二つ折りにせず、観音開き形式にしたのは真ん中のぐいじが折りたたみ部分にかかることを避けたかったから。
ぐいじの部分はもろい部分なので底に折り目を入れるのは避けたかったのです。
そんな理由で採用したのがぐいじに折り目がかからない観音開きでした。






この折り目についてもちょっと注意が必要なので語ります。
段ボールの縦目に対して横に折るという行為はなかなか難しいですね。
なので実際は折り目部分は首の皮一枚残す形で切っています。




力を強くして切ってしまうとスパーンと切れてしますので注意してくださいね。
ただ長年使うとそのうち分かれてしまうと思うので、そこはテープで補強しておきます。
ちなみに使っているテープは3Mの透明テープを使っています。
黄ばみが少なく、貼って長くおいてもネバネバが浮いてこないので重宝しています。
おなじ3Mの半透明のメンディングテープも重宝するのですが、こちらは長く使っていると折り畳んだ時割れてくるので長く使うなら透明テープかな、と思っています。


さて。
長々と語りましたが、結局のところこのパネル什器でどれだけ軽く、コンパクトになったか?

まず軽さは約130g。
100均ワイヤー一枚がだいたい500gなので、まず軽量化は◎でしょう。

そしてコンパクトさ、そして収納にかかる時間は?
組立と解体のトライアルをしてみた結果、2分ほどで組み立て・解体ができるようになりました。
とりあえず証拠動画のショートカットをここに。






ただ、今後の課題はもちろんあると思っています。
なので、改良していったらまた備忘録つけていこうかなと思っています。

長々と語りました。
わっかんねぇよ、ちくしょー!な部分も多々あると思いますが、イベントにお立ち寄りの際にでも、ここってどうなってんの?て聞いていただいても大丈夫です!
これを機に、この程度のパネルならオレでも作れるんじゃね?て自作してみるのはいかがでしょうか?
100均でもバリエーションのある什器はいろいろあると思いますが、自分のスペースにジャストフィットした什器はなかなか無いものだと思うので。