この間、
「黒部の太陽」
を見てきた。
石原裕次郎の意思でスクリーンで見て欲しいとのこと。
そのためDVD化はされていない貴重なもの。
全国をサーキットしてるようだ。
客はジジババだらけ。w
映画にトップクラスの人材が集まってた時代の作品。
なので、俺は若者にこそこの時代の作品を見てもらいたいと思ってるんやが。
知っての通り、黒部ダム建設の話。
特にトンネル工事に特化したもの。
石原裕次郎の親父の経営する会社は熊谷組の下請け。
またその親父が小学校しか出てないたたき上げやから無茶やりまくり。
根性や気合でなんとかなると思ってる。
まさに戦時中の男の設定。
映画の中でもすごいのなんの!
破砕帯と呼ばれる地層を掘らねばならない。
それはほぼ不可能と思われてた世紀の難工事。
当然トンネルを掘ってる時に天井が崩れきたり、水が出てくるシーンがある。
当然避難せんとアカンのやが、避難しようとする労働者を棒で殴りまくり!
「逃げるな!」
って、もうメチャメチャ。
案の定、オッサンも死にかけたりする。
辰巳柳太郎という俳優が演じてるんやが、いい味を出してた。
難工事なため、全く工事が進まない。
死者も出て不安になったり、疲れきった労働者にも当然逃げられたりも。
最終的には工事は成功する。
ま、失敗してたら今の黒部ダムは無いからな。
工事主催の関西電力の担当者の娘が白血病で死んだり、間にはいろいろある。
その割にはなんかね・・・。
あの時代にあれだけの規模の映像を撮るのはすごいこと。
でも、内容をもう少し深ければ良かったのになと感じた。
それでもこの映画を見たら、誰しも黒部ダムを見学に行きたくなるんやろな。
俺は昔、バイクツーリングの途中に見学した。
順番が逆ならもっと楽しめたと思う。
この工事の発端は電力不足の解消。
そのためには黒部しか無いとのことで始まった。
時代の移り変わりで、やはり電力不足。
黒部では足りんかった。
足りんようにオール電化などを推進して持って行ったんやけど。
身内知人の命は重いけど、他人の命は軽いのは今も昔も同じやな。
映画の中では、
「みなさんに何かあったら、会社が家族の面倒を一生みます」
みたいなことを言うてるけど。
実際に守られたんでしょうかね?
この先、原発の映画も作られるんですかね?
マイケル・ムーア監督あたりが作らんかな。
今回はノーカット版なのでかなり長かった。
1時間半くらいで1回休憩が入る。
昔はフィルム交換の時間が必要やったから。
しかし、今回の休憩はジジババが大半というのを予測しての設定やろな。
それでも途中でトイレに行く人が多かった。
(よこ・ω・づな)