プロボクシングを都内総合病院が“バックアップ” PCR検査や緊急の受け入れも
国内のプロボクシングを統括する日本ボクシングコミッション(JBC)とジム会長らで構成される日本プロボクシング協会(JPBA)は29日、興行などで医療体制の協力を仰ぐ牧田総合病院(東京・大田区)を視察した。 新型コロナウイルス感染拡大により、プロボクシングの興行は厳格なガイドラインに沿って運営されている。緊急医療体制の確保が義務づけられている。安河内剛JBC本部事務局長は「医療機関に負担をかけることはできないので、医療体制を確保できない場合は興行中止もあり得るという今の状況で、牧田総合病院さんから手を差しのべていただいた。安心して試合ができる」と同病院の“バックアップ”に感謝した。 試合前のPCR検査などはこれまで、医師が都内のJBCなどに足を運んだり、選手が指定病院を訪れて実施していたが、今後は2月8日にJR蒲田駅近くに新築移転する、牧田総合病院の多目的ホール「くすのきホール」を検査場として提供してもらえることになった。200人ほど収容できるスペースで、前日計量なども、密にならないように考慮しながら検診などとともに実施可能。そのため、選手やスタッフにとって負担が軽くなった。入り口も一般の入り口とは別にあるため、一般患者らとは接触しないようになっている。 さらに、病院側では緊急時の受け入れ態勢も整える。MRI(磁気共鳴画像)やCTスキャンは各2台、手術室も5部屋あり、設備的には申し分のない環境だ。同病院ではコロナ治療も行っている。脳神経外科・脊椎脊髄センターの朝本俊司部長は「(医療的な面では)スポーツ選手はかわいそうな面がある。我々はアスリートもサポートさせてもらえれば」と協力は惜しまないという。同部長はこれまでにもアイスホッケー、ソフトボール、ボクシングなどの競技選手を担当したほか、新日本プロレスでも10年近くドクターを務めてきた。同病院にもプロ野球やプロレス、ロードレーサーなどあらゆる分野の選手が治療などに訪れている。 プロボクシングでは、日本フェザー級(57・1キロ以下)王者・佐川遼(三迫)と挑戦者・丸田陽七太(森岡)ら2月11日の東京・後楽園ホール興行に出場する選手らのPCR検査を牧田総合病院で2月9日に実施する予定となっている。
先月にルイトが後楽園ホールで試合出場した時は後楽園ホールの階上にあるコミッション事務局でPCR検査と計量が行われましたが、シュンセイの試合は牧田総合病院ですね。