物事を具体的に言わないで、行間から相手の本音を探るのが日本人のコミュニケーションです。


昭和のアイドルの歌謡曲なんかは、愛を直接的に表現しない奥ゆかしさ、恋心を何かの事物に託す高度な感性がありました。


好きだからこそ、嫌いなフリをしたり。

しかしそれは、精一杯の愛情表現だったのです。

そしてこれこそが、古今和歌集以来の日本人の恋愛観。


しかし最近のJ−POPは、「抱いて」とか「キスして」の様に、歌詞の表現が露骨かつ具体的です。

細かく言わないとわからないという事は、聞き手の理解力が低下してるという事です。


「愛してる」とか「I love you」とかも、言えば言うほど軽い。

更に「wow wow」とか「baby」とか「hold on me」の様な横文字。

英語なんか間違えたって話せないクセに。

西洋の上っ面だけ真似するという、まさに現代の鹿鳴館文化です。