ビジュアル系はみんなそうなのですが、彼らは見た目は、「日本らしさ」なんてカケラも無いスタイルをしています(昔でいうかぶき者と言えるのかも知れないですが)。
しかし…。
「Say Anything」を例に取りますと、X JAPANはあれだけ西洋的な外見をつくろっていますが、この曲の中では実に華麗な國語を駆使しています。

「♪流れる涙は 白日夢に染めて」とか「♪造花の薔薇に埋もれた 詩人の涙は記憶に流されて」とか、ですね。
なかなか普通は出てこない國語です。

「女装的な見た目」と「硬質な歌詞」。 
X JAPANの西洋的な外見とはこの真逆のこのギャップが、逆にエッジがきいているのだと思います。

スイカに塩をかけたら、逆にスイカの甘さが引き立つというのと同じ「陰陽融合」の論理です。

あれでX JAPANが、(日本人なのに)最初から最後まで英語で歌っていたら、「Say Anything」はあそこまでの人気は出なかったのでは、と私は思います。
 
「Say Anything」は、メンバーのYOSHIKIが作詩したらしいのですが、YOSHIKI氏は西洋的な外見とは全く裏腹に、相当な國語力がある人だとお見受けしました。

また他のビジュアル系バンドの曲も、売れている曲は大抵、歌詞の中の國語が華麗なのです。
 
もしかしたら、華麗な國語というのは、使うと生命力が高まるのでしょうか。