夫婦でウォーキングをしているのですが、

夫と私は歩幅も歩く速さも違うので、

各自のペースで歩き、各自の目標まで行って引き返して、帰宅します。

 

少しずつ変わる季節を感じながら、

ひとりで歩くのも、なかなか楽しいですね。

 
 
さて、先日の夜、二人でテレビを見ていたのですが、
歴史的に有名な武将のゆかりの神社を紹介していました。

そしたら夫が、ふと、懐かしそうに言いました。

「ここは行ったことがある…」

しかし、その後には続けず、夫は口をつぐみました。
つぐんだ後は、妙に、気になる沈黙(そう私には感じられました)でした。


最近の夫は、昔訪れた場所を私に言う時は、
「子供が小さい頃に行ったことがある」あるいは、「学生時代に行った」
または、「一人旅で…」、等、私が気にしないよう、説明をつけてくれるようになりました。

(ああ、こんなめんどくさい配慮をしてくれて、夫には本当に感謝しています!)

でも、今回は違ったわけです。

ところで、パートナーが過去に訪れた場所が話題が出た時の、
なんとも微妙な感じってありますよね。
相手が死別者でなくとも、一般的に、”恋愛あるある”なのでしょうね。
実際、期せずして話に出てしまった時、皆どう反応しているんだろうと思います。

私は自分の話は、女友達と行った、会社で行った、などと、言い換えます。(女性はそうですよね)
夫が大好きで、夫との今が何より大事で、夫にいやな思いをさせたくないから、という理由です。

私は自分がそうなので、夫の話を聞いてなんとなく微妙な感じを受けても、
「ふ~ん…」
と言って流すことが出来ないのです。


長くなりましたが、

さっきの懐かしそうなつぶやきは、亡き先妻さんと二人で行った思い出の場所なのではないか、と気になってしまった私は、
知ってその通りだったとして、自分がいい気持ちがしないに決まっているのに、
その瞬間のモヤモヤつらさに、
「いつ、誰と行ったの?」
と聞いてしまいました。

すると夫は、
「さあ…いつだっけ、誰とだったか、覚えてない…」


わかってたんですが。
夫が私のために「記憶喪失」になってくれていることは。

それなのに、もう「すっきりしたい!」と思い決めている私は、なおも言ってしまった。
「ふーん…。行ったのは覚えているのに、いつ誰とは覚えてないのね」

これじゃあ、取り調べだ。(夫は別に悪くはない)
これじゃ私って、ヤバい人みたい。
ああやはり、聞かない方がよかったのかもしれません。(後悔)
ああ、もうこういう時、どうしたらいいの。

結婚17年の若い友人に聞いてみると、

「ああ、私も最初の頃はいちいち気にして、
『それは誰と~? 笑』
とか、
『それ、私とじゃないよ~』
とか、笑モードでつっこんでたけど。
 
でも最近は、もう、ど~でも良くなった!」

とのこと。

結局、この話はやっぱりすっきりしたくて、夫に聞いてしまいました。
やはり、亡き先妻さんと二人で行った場所だったそうです。
何も考えず口にしてしまって、私が気になる話と気づいて、ごまかしたそうです。

これからもこういうことがある度に、これだけのエネルギーを使うのだろうか私は。

夫の言葉が気になった時、の処し方が本当に知りたい。

黙っていることが出来ない私は、とりあえず、「気になっていやですよ」と伝えるために、
「聞いていい話?」と、聞くことにしましょうか。
「モヤモヤする~」とつぶやきましょうか。