表紙は難しい文字が並ぶが、中身は分かりやすく解説された「人生書」である。
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現代は「混迷の時代」「或いは閉塞の時代」だとも言われる。

今まで日本人は、経済価値だけを追い求めてひたすら走ってきた。
その結果、世界でも例を見ない経済成長を成し遂げ、個人の生活もそれなりに向上させることができた。

一時は、バブルの後遺症に苦しんだとはいえ、この事実はやはり評価されなければならない。

しかし反面、それによって失われたものも少なくなかった。

脇目もふらずに、経済優先の生き方を追い求めれば、どうしても心に余裕がなくなる。

したがって、他に対する思いやりも失われ、人間関係もギスギスし、うるおいのない社会が、出来上がってしまう。

このところの、従軍慰安婦問題の橋下発言、その後の弁解というよりは反論は、人の心を理解していないと考える。

その上で、日本人の読解力まで疑問として捉えるなど、まさに心に余裕のない証ではないか。

立場は違えども、人生の先輩として苦言を呈したい。
素直になろう!謙虚になろう!

少し長くなるが、本の中から、一説だけ紹介したい。

「逆境は良薬、順境は凶器」

逆境のある時は、身の回りのもの全てが良薬となり、節操も行動も知らぬまに磨かれていく。

順境にある時は、目の前のもの全てが凶器となり、体中骨抜きにされてもまだ気づかない。

一見、順境にある自民党、北朝鮮で特使が術中にはまっても、気づかないことにならないように、菜根譚に学んで頂きたい。



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