昨日、過去に例のない15.4兆円という巨額となった
「09年度補正予算」が、成立した。

政府は、「景気の底割れを防ぐ」とのことであったが、
財源の中身を見ると、
国民一人当たり約8万5千円、計10.8兆円の借金等で賄うという。

本当に、将来予測も踏まえた必要な分野に予算は配分されているのか。
報道での情報を分析してみる必要がある。


「アニメの殿堂」に建築費だけで117億円を予算化しているが、
生活保護のひとり親世帯に上乗せしていた
「母子加算」の全廃をしてまで、つくる必要があるのか。
また、待機者の多い、老人ホームの整備のほうが
緊急性があるのではないのか。
明確な説明を国民にすべきではないか。


また、全体の約4分の1を占める基金へのバラマキもひどいものだ。
たとえば、100億円が計上された「花粉の少ない森林づくり資金」、
首都圏近郊の杉の伐採、植えかえ支援が目的だが、
花粉と経済危機がどう結びつくのか、よくわからない。

その他、100億円の「地域自殺対策緊急強化基金」、
自殺者が急増しており、大切なことだが、
具体的な内容は今後の検討とか。

こうして、補正予算がついた46基金のうち、
30基金が新設となっている。
予算は本来、単年度主義が原則。
ところが、基金でプールすれば、
国会の審議を経ずに複数年に渡って金を使えることになる。
便利な財布がほしい官僚と補正予算の総額を大きく見せて、
いかにも経済対策を構築したと、
選挙前に、国民に見せつけたい自民党側の思惑が、
一致したようにうかがえてならない。

さらに、怒りを覚えるのは、700億円が積まれている、
「緊急人材育成・就職支援基金」。
就職支援は必要だが、事業主体が厚労省の天下り法人「中央職業能力開発協会」、
思い起こせば、コンパニオン宴会で3500万円を不正使用し、
会計検査院に指摘された団体だ。

反省も、秩序もない団体に、
さらに多額のプール金を、我々の税金から拠出するとは。

もう、じっとしとれん!怒りの鉄拳を浴びせたい心境だ!

$民主党の愛媛県議会議員よこやま博幸のブログ