竹筋コンクリート
戦時中の物資不足の折、鉄筋の代用に竹を用いたコンクリート造の建築物、橋梁等が各地で作られました。私も戦後直ぐの住宅の解体現場で、布基礎に竹が混入しているのを不思議に眺めていたら、鳶の親方に「チッキンだよ、これ」 あー 竹筋だー
私の大好きな作品に岩国徴古館<S20(1945)築 佐藤武夫氏設計>があります。溶鉱炉から出るクズを利用した鉱滓ブロックタイルの外壁に漆喰の連続アーチで柔らかく区切られた内部空間に魅せられ何度も訪れては佇んでおりました。構造は無筋に近いコンクリート(竹筋との説もある)と煉瓦造。国内で唯一確認?されている建築物です。
私が中学生の頃に、祖父から「東北大の金属研の建物は、材料の分析、測定を考慮して、鉄筋の代わりに竹を使っているんだよ」と教わったことがあるのですが、どの建物を指していったのか、現存しているのか、詳細までは分からず仕舞い。
30数年前のもやもやした情報を、明快にして頂けないでしょうか
横山 芳一