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先月の予算特別委員会の会議録のうち、私の質問を一部抜粋したものを掲載いたします。


2015年3月3日の歳入です。


○横山委員 私は、113ページの品川産業支援交流施設経費ほか7事業の確認をさせていただきた
いと思います。
まずは、品川産業支援交流施設のSHIPの概要について、ご説明をお願いいたします。製造業、情
報通信業、商品開発にかかる企画、デザイン・コンテンツ制作関係、商品開発を支える各種サービス業、
大学、各種産業支援機関、金融機関、投資機関などに携わる方を入居対象としておりますが、現在のオ
フィス16室の入居申し込み状況と業種を教えてください。
また、オープンラウンジの会員募集は、4月開始予定かと思いますが、定員は何名でしょうか。お願
いいたします。

○山崎ものづくり・経営支援課長 品川産業支援交流施設のSHIPのオフィスの状況ということで
ございます。12月から募集を開始しまして、一旦、1月中旬で、第1次募集ということで締め切りを
させていただいたところ、オフィス16室のところ、15の企業がエントリーということになりました。
先ほど、委員も申し上げていたとおりの状況で、施設の目的に照らして審査をさせていただいて、
今、10社の企業が内定をしているということです。6室が今後の2次募集という形で考えているもの
でございます。
それから、いわゆる交流スペースのオープンラウンジにつきましては、定員という考え方はございま
せん。物理的な制限はありますけれども、より広く起業などを目指す方に会員になっていただくという
ことで、予算上の目標としましては、月50名という形で、50名の会員が月内でフリーに使っていた
だくというフレームで考えているものでございます。

○横山委員 10社が内定されているということだったのですけれども、どのような業種の方が、今、
内定されているのでしょうか。

○山崎ものづくり・経営支援課長 いわゆる製造業の業種業態の方、それから、情報通信業の方、そ
れから、そうした製造業と情報通信の重なる、製造機器を工作するときに組み込みソフトというものが
ありまして、そうしたそれぞれの性格を有する企業という状況でございます。

○横山委員 こちらは24時間利用可能な全16室の個室オフィス、コワーキングスペース、工房、
貸し会議室、多目的ルーム、大崎ブライトコアホールによって、日本、そして世界に向けたデバイスや
日々の生活を豊かにするサービスの実現を支援するためのハード面が整理されているということですけ
れども、新しい事業を創出していくというところが目的かと思いますが、施策と提案のトライ・アン
ド・エラーの連続によって生み出される多くの失敗から、そういった新しい事業というのは創出される
かと思います。そういったアイデアをその場で形にできるという意味で、工房というのは非常に魅力的
な設備であり、ぜひ活かしていただきたいと思います。先ほどのような製造業ですとか、情報通信業の
方にいろいろアイデアを出していただきながら、工房を使っていただいて、いろいろなアイデアを生み
出していただけるような可能性を感じました。
「しながわ産業ニュース」の平成26年8月特集号で、「会員間の交流や連携をサポートすることで、
新しいビジネスが生まれるきっかけづくりをお手伝いいたします」とあるのですけれども、こちらのS
HIPの機能、役割として、新産業、新ビジネス創出と、成長期にあるベンチャー企業の支援が挙げら
れますが、ハード面に加えて、品川発のイノベーションを興すためのきっかけづくりという部分が重要
なポイントになってくるかと思います。
昨日の委員会でも、こちらSHIPは大崎駅周辺地区再開発の目玉というご答弁もございましたけれ
ども、品川から日本、そして世界へ発信し、活躍する企業を育成、輩出するための品川版イノベーショ
ンシステムといいますか、イノベーション創出システムのモデルをどのように想定されているのでしょ
うか。東京都内ですとか、日本全国にもシリコンバレー型のイノベーション創出をモデルとしたベン
チャー企業支援のコワーキングスペースですとか、シェアオフィスというものが多数存在する中で、品
川、大崎という国内、海外の大手メーカーの立地、そして数多くのものづくり系企業や情報系企業が集
積する地理的優位性を最大限に活かしていただきたいと考えておりますが、エンジニア、デザイナーな
どの国内外のクリエイターですとか、ベンチャー、中小企業、大手企業などが交流する場として、地域
が持つ資産、そして地理的優位性の具体的な活かし方と、そのポイントをご説明ください。
あと、品川区では産学公の連携にも、大変期待が持てるかと思います。産業技術大学院大学、都立産
業技術高等専門学校、都立産業技術研究センターなど、過去の実績として、品川区においてエンジニア、
職員、学生、行政等による産学公連携のイノベーションの事例がございましたら教えてください。

○山崎ものづくり・経営支援課長 委員もおっしゃっていただきました、昨今、イノベーションと申
しますのは、新しい価値を見出すという形で転用しているものでございます。そうした昨今、企業単体
で、いわゆるイノベーションの創出、市場価値の高いビジネスを迅速に飛躍させるということが難しく
なってきているような状況がございます。
しかしながら、品川区のエリアにつきましては、国内、あるいは海外大手メーカーの立地など、こう
した企業を支える数多くのものづくり系の企業や情報系の企業が集積しているという地理的優位性がご
ざいます。こうした地域資産を活かしながら、ときには世界をあっと言わせるようなデバイスといった
もの、それから、区民生活に密着した、日常の生活を豊かにするサービス、こうしたさまざまな企業活
動をサポートするという基本的な考え方がございます。
それから、産学の連携につきましては、区内に立地しております産業技術院大学、あるいは都立高専
と新ビジネス創造の関係で、さまざまなアイデアをいただいて、区内の企業がそのアイデアを具体化す
るようなやりとりといいますか、そうした形の連携を図っているところでございます。

○横山委員 パンフレットに研究会活動を実施すると記載があったのです。例えば、先ほどの高専で
すとか、大学発のベンチャーの起業前の段階からのものと、民間の事業系のノウハウなどを組み合わせ
ることによって、リスクが初めは高かったとしても、ポテンシャルの高いシーズに関して、事業戦略で
すとか、知材戦略を構築して、市場や出口を見据えた事業化を目指すような品川版のイノベーションシ
ステムのようなものを構築する可能性について、お考えをお聞かせください。
これから具体的なやりとりを産学公でやっていくということもあったのですけれども、積極的に品川
区でリードしていただいて、そういったものを進めていただくと、すごく可能性が広がってくると思う
のです。よろしくお願いいたします。

○山崎ものづくり・経営支援課長 通常、企業活動と申しますのは、その企業の中でさまざまな新製
品でありますとか、新技術の開発、社内で閉じた段階で、知的財産の関係もあって、その企業単体でそ
ういった活動がされていたのが昨今でございます。
そうした1つの単体の企業のビジネスモデルから、やはり最近はさまざまな企業が交流する中で、新
しい価値を見出す、イノベーションを見出すということが注目されておりまして、まさにそうした交流
の場として、今回、品川区の産業の活性化の拠点ということで場を位置づけております。そうした基本
的な考えのもと、適正に、活発に施設を運営してまいりたいという考えに基づいて行ってまいりたいと
思っております。

○横山委員 最後に簡単に新しいアイデアを生み出すための工夫に関して、会議室の一部の壁に黒板
やホワイトボードなどを工夫されるかと思いますけれども、そういった自由で新しいアイデアが生まれ
やすい環境づくりについてもご配慮いただければと思います。要望で終わります。


◆品川区議会 会議録 2015.03.03 予算特別委員会  より一部抜粋しました。

http://www.db-search.com/shinagawa/etsuran/h27-0303y2.pdf